
こんにちは、サイト運営者のブルくまです。ダーツを始めてマイダーツを選ぼうとすると、バレルの形状で「トルピード」か「ストレート」か、まず悩みますよね。
「トルピードバレルは初心者におすすめ」とよく聞くけれど、具体的にどんなメリットがあるのか、逆にデメリットはないのか、ストレートバレルとの違いは何なのか…。
私も40代でダーツを始めた時、同じ疑問だらけでした。トルピードバレルのメリットを調べてみても、専門用語が多くてよく分からないこともあるかもしれません。
この記事では、そんな疑問を持つ方のために、トルピードバレルの特徴やメリットについて、その理由やストレートバレルとの違い、投げ方のコツやおすすめのセッティングまで、私の経験も踏まえながら分かりやすく解説していきますね。
記事のポイント
- トルピードバレルの具体的なメリットとデメリット
- ストレートバレルとの決定的な違い
- トルピードバレルに合う投げ方やセッティング
- 初心者や中級者におすすめのモデル
トルピードバレルのメリットと基本知識

まずはトルピードバレルの「メリット」について、基本の「キ」から見ていきましょう。なぜこの形状が多くの人に選ばれるのか、その理由が分かるとバレル選びが本当に楽しくなりますよ。トルピードバレルが持つ「アシスト性能」の秘密に迫ります。
グリップ位置が分かりやすく迷わない

トルピードバレルの最大のメリット、それは「グリップ位置が分かりやすく迷わない」こと、これに尽きるかなと思います。
「トルピード」は日本語で「魚雷」という意味で、その名の通り、バレルの前方が太く、後方(シャフト側)にかけて細くなる流線型をしています。この「太くなっている部分」や「細くなり始める部分(テーパー)」が、指を置くための天然のガイドになってくれるんです。
ダーツを始めたばかりの頃や、スローが安定しない時に陥りがちなのが「グリップ迷子」です。「あれ、さっきどうやって持ってたっけ?」「なんか違和感がある…」と、投げるたびに握る位置が変わってしまい、スローが安定しない状態ですね。
グリップが安定しない悩み
グリップが安定しない原因や、握り方の基本については、「ダーツのグリップが安定しない原因と解決法を徹底解説」でも詳しく触れていますので、お悩みの方はぜひご覧ください。
トルピードバレルなら、「いつもこの一番太い膨らみに親指を当てて、人差し指は細くなり始めるテーパーに沿わせる…」というように、感覚的にグリップ位置を決めやすいんです。
目で見なくても、指先の感覚だけで「いつもの場所」を特定できる。このスローの再現性の高さこそが、初心者にとって本当に心強い味方になってくれます。
重さを感じ「飛ばしやすい」感覚を掴める

次に感じられる大きなメリットは、バレルの重さを感じやすく、楽に「飛ばしやすい」感覚を掴めることです。
トルピードバレルは、その形状的な特徴から、バレルの前方が重くなる「前重心(フロントヘビー)」のモデルが多いのが特徴です。指先にバレルの重みがしっかり伝わってくるので、その重さを利用して投げる感覚、つまり「ダーツの重さで飛ばす」という上達に欠かせない感覚を養いやすいんですね。
ダーツは腕の力で無理やり押し出すのではなく、テイクバック(腕を引く動作)からフォロースルー(腕を振り抜く動作)への一連の流れの中で、バレルの重さを使って「スッ」と腕を振るだけで、ダーツが弾丸のように飛んでいく。
この「ダーツが勝手に飛んでくれる」ような感覚を掴むのに、トルピードバレルはとても適していると思います。腕力に自信がない方でも、効率よくダーツに力を伝えて飛ばせる感覚を得やすいですよ。
なぜ初心者におすすめと言われるのか

もうお分かりかもしれませんが、「なぜトルピードバレルが初心者におすすめと言われるのか?」の答えは、ここまで紹介した2つのメリットに集約されています。
初心者が上達でつまずく2大要因
- グリップが毎回安定しない(握り方が分からない)
- うまくダーツを飛ばせない(力が伝わらない)
トルピードバレルは、このダーツ上達における最初の「2つの壁」を、バレルの「形状」と「重心」という物理的な特性が同時にサポートし、解決に導いてくれるんです。
「グリップ位置が分かりやすい」から、スローの再現性が高まる。そして「重さを感じて楽に飛ばせる」から、ダーツがボードに刺さる成功体験を積みやすい。この「迷わず握れる → 楽に飛ぶ → 成功体験 → 楽しい!」という好循環は、練習を続けるモチベーションにも直結します。
ダーツの上達には「成功体験の積み重ね」が不可欠だと私は思っています。その最初の一歩を、道具が強力に後押ししてくれる。これこそが、トルピードバレルが初心者におすすめされる最大の理由なんですね。
【徹底比較】ストレートバレルとの違い

トルピードと常に対比されるのが「ストレートバレル」ですね。ダーツショップに行くと、この2種類が棚の大半を占めているはずです。私も「どっちがいいの?」とすごく悩みました。この2つの違いを理解することは、自分に合うバレルを見つける上でとても重要です。
簡単に言えば、設計思想が全く違います。
- トルピードバレル: 形状や重心でプレイヤーを導き、スローを「アシスト」してくれるタイプ。
- ストレートバレル: 形状的なガイドがなく、プレイヤーの技術や感覚をそのまま「反映」するニュートラルなタイプ。
それぞれの特徴を、もう少し詳しく比較表にしてみましょう。
| 比較項目 | トルピードバレル | ストレートバレル |
|---|---|---|
| 形状 | 前方が太く、後方が細い(魚雷型) | 全体が均一な太さ(筒型) |
| 重心 | 前重心(フロント)が多い | 中央重心(センター)が多い |
| グリップ感 | 【アシスト型】 形状がガイドになり握る位置が分かりやすい。 |
【ニュートラル型】 ガイドがなく自由度が高い。どこでも握れる。 |
| 飛び | バレルの重さで直線的に飛びやすい。 | 腕の振りやリリースを忠実に反映する。 |
| グルーピング | バレルが太めなモデルが多く、やや不利になることも。 | バレルが細く、圧倒的に有利。 |
ストレートバレルは、グリップ位置をミリ単位で自分で微調整できたり、バレルが細いためにブル(的の中心)のような狭いエリアを狙う「グルーピング」に有利だったりするメリットがあります。しかしその分、毎回同じように握るための高度な技術が求められます。
その点、トルピードはまず「ダーツを安定して投げる」という基本動作を覚えさせてくれるバレルと言えますね。もちろん、トルピードにもデメリットはあり、それが表にある「グルーピング」です。バレルが太い分、先に刺さったダーツに弾かれてしまう可能性が、細いストレートバレルよりは高くなる、ということです。
ストレートバレルについてもっと詳しく!
ストレートバレルのメリットや「難しい」と言われる理由については、「ダーツのストレートバレルは難しい?原因と克服法を完全解説」で詳しく解説していますので、違いをもっと知りたい方はぜひ読んでみてください。
簡単診断:トルピードに向いているか

ここまで読んで、「自分はトルピードに向いているのかな?」と気になった方もいるかもしれませんね。簡単なチェックリストを作ってみたので、参考にしてみてください。
トルピードバレル適性診断
- □ ダーツを始めたばかりで、最初の1本に悩んでいる
(→道具のアシストで上達の近道になります) - □ グリップが安定せず、毎回握る場所が違う気がする
(→形状が「いつもの位置」を教えてくれます) - □ ダーツに力がうまく伝わらず、飛ばすのが難しいと感じる
(→バレルの重さで「飛ばす感覚」を掴みやすいです) - □ 腕力に自信がなく、楽に飛ばしたい
(→前重心の推進力が、少ない力で飛ばすのを助けます) - □ ダーツを「押し出す」ような感覚で投げている
(→「プッシュタイプ」と前重心は相性抜群です)
どうでしたか? 2つ以上当てはまる項目があったら、あなたはトルピードバレルと非常に相性が良いかもしれません。
もちろん、これはあくまで目安の一つです。診断に当てはまらなくても、トルピードの「握った感覚」が一番しっくりくるなら、それがあなたにとっての正解です。最終的にはショップで実際に握ってみて、一番「あ、これだ」と感じるものを選ぶのが一番ですよ!
トルピードバレルのメリットを活かす応用

トルピードバレルの基本的なメリットが分かったところで、次はもう一歩踏み込んだ応用編です。そのメリットを最大限に引き出すための、投げ方やセッティング、バレルの更なる選び方のヒントを紹介しますね。ここを理解すると、トルピードバレルの奥深さがさらに分かるかなと思います。
「前重心トルピード」の特徴と違い

トルピードバレルと一口に言っても、実は重心の位置でさらに種類が分かれます。重心はバレルの飛び方に大きく影響する、とても重要な要素です。
バレルの重心は主に3種類
- フロント(前重心): バレルの前方、チップ側に重心があるタイプ。トルピードに多い。
- センター(中央重心): バレルの中心に重心があるタイプ。ストレートに多い。
- リア(後重心): バレルの後方、シャフト側に重心があるタイプ。特殊なモデルが多い。
トルピードはその形状から「前重心」になりやすい、と説明しましたが、中にはあえてバランスを取った「センター重心」のトルピードや、さらに前方に重心を寄せた「前重心特化型」のトルピードも存在します。
「前重心」に特化したトルピードは、バレルの「重み」をより強く感じられます。ダーツが前に前に飛ぼうとする推進力が強く、指から離れた瞬間にグンと伸びるような、力強い飛びを実感しやすいのが特徴です。
また、前重心をさらに先鋭化させた「バレット型(砲弾型)」という形状もあります。これはトルピードをさらに短く、太くしたような形で、石を投げるような感覚で、重さを最大限に利用して押し出すように投げたい人に好まれます。
もし「飛ばす感覚」をより強く体感したいなら、こうした「前重心」を意識して選んでみるのも一つの手ですね。
重心を活かす「投げ方」のコツとフォーム

トルピードバレルの「重さで飛ばす」メリットを活かすには、投げ方にもちょっとしたコツがあるかなと思います。
投げ方のタイプ:「プッシュ」と「スイング」
ダーツの投げ方は、よく2つのタイプに大別されることがあります。
・プッシュタイプ: 腕や手首、指先でダーツを「押し出す」感覚を重視する投げ方。
・スイングタイプ: 腕の振りを主体に、振り子の力でダーツを「放る」感覚を重視する投げ方。
トルピードバレル、特に前重心のモデルは、この「プッシュタイプ」の投げ方と相性が抜群だと言われています。
バレルの重たい前方を、指先でポンとターゲットに向かって押し出してあげるイメージです。力いっぱい腕を振るというよりは、テイクバック(腕を引く動作)から、バレルの重さを感じながら、狙った場所に向かって指を送り出してあげる。そんなフォームを意識すると、バレルの持つ推進力を最大限に活かせるかもしれません。
もちろん、これはあくまで相性の話です。「スイングタイプの人はトルピードを使ってはいけない」なんてことは全くありません。スイングタイプの方がトルピードの安定感を活かすケースも多いです。最終的にはご自身の投げやすいフォームが一番大切ですよ。
おすすめのセッティング

バレルが決まったら、次はフライトやシャフトのセッティングですね。セッティングは何万通りもあって沼にハマりがちですが(笑)、トルピードバレルの特性を活かすための「王道」とされる組み合わせを紹介します。
フライト:大きめで安定感を
トルピードバレルは、バレル自体に「前へ飛ぼう」とする強い直進性があります。その力をうまく制御し、軌道を安定させるために、空気抵抗をしっかり受けてくれる「スタンダード」や「シェイプ」といった面積の大きいフライトがよく合います。
ダーツの軌道がフワフワと暴れるのをフライトが抑えてくれ、より直線的な安定した飛びをサポートしてくれます。
シャフト:標準的な長さでバランスを
シャフトの長さも飛びに大きく影響します。短いほど直線的に、長いほど放物線を描きやすくなる傾向があります。
トルピードの直進性を活かすなら、最初は「インビト(中間)」や「ミディアム(長め)」といった標準的な長さから試してみるのがおすすめです。シャフトが長いほどフライトの効果が大きくなり(空気抵抗の影響を受けやすくなり)、飛びが安定しやすい傾向があります。
シャフトの長さ選びに迷ったら
シャフトの長さが具体的にどう飛びに影響するのか、自分に合う長さの見つけ方については、「【ダーツ】シャフト長さのおすすめ|飛びが変わる選び方とセッティング術」の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
まずは「大きめのフライト + 標準の長さのシャフト」という安定志向のセッティングで投げてみて、そこから「もう少し鋭く飛ばしたいからフライトを小さくしてみよう」「軌道を山なりにしたいからシャフトを長くしてみよう」といった形で、一つずつ調整していくのが迷わないコツかなと思います。
トルピードを使用している有名プロ選手

「初心者向けってことは、プロは使ってないの?」と思うかもしれませんが、そんなことは全くありません。トルピードバレルを愛用している有名プロ選手は、国内外にたくさんいます!
例えば、日本のダーツ界を牽引するトッププレイヤーである山田勇樹選手のシグネチャーモデル「Gomez(ゴメス)」シリーズは、トルピード形状をベースにしたモデルが多く、初心者から上級者まで絶大な人気を誇っていますよね。
他にも、海外のトッププレイヤーや、力強い飛びを武器にする女子プロ選手など、ご自身の投げ方や感覚(プッシュタイプである、安定性を最重視するなど)に合わせてトルピード形状を選んでいるプロは数多くいます。(参照:SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN 公式サイト)
「初心者向け」というのは、あくまで「上達のヒントを道具が教えてくれるから、最初の一本におすすめ」という意味です。バレルの形状はレベルで決まるものではなく、あくまで「個人の好みや投げ方との相性」で選ばれるものだということが分かりますね。
初心者・中級者別おすすめバレル

「トルピードが良いのは分かったけど、具体的に星の数ほどあるバレルからどれを選べば…」と悩む方のために、選ぶ際の基準をいくつかピックアップしてみますね。
注意:試投(ためし投げ)は絶対に!
ここで紹介するのはあくまで一般的な選び方の基準です。バレルの価格やスペックは日々更新されますし、何より「合う・合わない」は100人いれば100通りです。手の大きさ、指の太さ、肌の乾燥具合、握り方、すべてがあなただけのものです。
気になるモデルが見つかったら、ぜひお近くのダーツショップに足を運び、店員さんに相談した上で、実際に試投(ためし投げ)させてもらうことを強くおすすめします。「ネットで見たこのモデルを試したい」と言えば、快く対応してくれるはずですよ。
初心者におすすめの「エントリーモデル」の基準
まずは「ダーツを安定して投げる」ことに慣れるのが最優先。以下の基準で選ぶと失敗が少ないかなと思います。
- 素材: 「タングステン」製。ブラス(真鍮)製は安価ですが、太く軽くなりがちです。長く使うならタングステン80%以上のモデルを選びましょう。
- 重さ: 18g前後(17g~19g)。バレルの重さを感じやすく、コントロールもしやすい「基準」となる重さです。
- カット: クセのない「リングカット」や「ダブルリングカット」。指への掛かりが適度で、手離れも良い万能型です。
- 価格帯: 5,000円~10,000円程度。この価格帯には、有名メーカーの高品質なエントリーモデルが揃っています。
(※ここに「【初心者向け】王道タングステン製トルピードバレル3選」などの形で、具体的な商品紹介やアフィリエイトリンクの挿入を想定しています)
中級者におすすめの「ステップアップモデル」の基準
自分の投げ方や好みが少し固まってきたら、より「自分好み」に特化させてみましょう。
- 重心: 「前重心」を強めたモデルを試して、飛びの鋭さを追求してみる。
- カット: より強く指にかけたいなら「シャークカット」や「ウイングカット」。逆に手離れを重視するなら「ノーグルーヴ(刻みなし)」や「マイクロカット」など。
- プロモデル: 憧れのプロ選手のモデルを試してみる。プロが求める「安定性」や「飛びの鋭さ」が詰まっています。
(※ここに「【中級者向け】カット・重心で選ぶステップアップトルピード3選」などの形で、具体的な商品紹介やアフィリエイトリンクの挿入を想定しています)
バレル選びは本当に奥が深くて、ダーツの最大の楽しみの一つです。ぜひ色々なバレルを握り比べて、あなたの「相棒」を見つけてみてください。
総まとめ:トルピードバレルのメリット

最後に、これまで解説してきたトルピードバレルのメリットを、あらためてまとめておきましょう。
トルピードバレルの主なメリット(おさらい)
- グリップが安定する: 形状的なガイド(膨らみやテーパー)があり、握る位置に迷わない。
- 楽に飛ばせる: バレルの重みや前重心の特性が指に伝わりやすく、力が効率よくダーツに伝わる。
- 上達の近道になる: 初心者がつまずきやすい「グリップ」と「飛び」の悩みを道具が物理的に助けてくれる。
もちろん、バレルが太くなりやすくグルーピング(集弾)に不利といった側面もありますが、それを補って余りある「スローの安定感」と「ダーツを飛ばす楽しさ」を体感させてくれるのが、トルピードバレルの最大の魅力だと私は思います。
もし今、バレル選びで悩んでいるなら、特にダーツを始めたばかりで「最初の一本」に迷っているなら、ぜひ選択肢の筆頭としてトルピードバレルを試してみてください。あなたのダーツライフを、きっと楽しく、力強くサポートしてくれますよ!