
こんにちは。初心者のためのダーツ練習方法、運営者の「ブルくま」です。
ダーツを始めたばかりの頃、誰もが一度はぶつかる壁があります。それは「どうやって投げたらいいのか分からない」というシンプルな疑問です。見よう見まねで投げてみても全然的に届かなかったり、あちこちに散らばってしまったり。そんな経験はありませんか。
最初は「たかが矢を投げるだけ」と思っていたのに、いざやってみるとその奥深さに驚かされますよね。
私も最初はそうでした。ダーツの投げ方の種類がたくさんありすぎて、どれが正解なのか迷ってしまったんです。特に女性の方は力が足りなくて届かない悩みがあったり、かっこいい投げ方に憧れるけどどうすればいいか分からないという方も多いですよね。
YouTubeでプロの動画を見て真似しても、体の使い方がなんとなく違う気がして、しっくりこない。そんな悩みを抱えているあなたにこそ、この記事を読んでほしいと思っています。
ここでは、初心者でも分かりやすいダーツの上達練習法や、自分に合った持ち方やグリップの見つけ方、そしてどうしても決まらない時の解決策まで、私の10年間の経験と失敗談を交えながらお話しします。ダーツのコツを掴んで、一緒に楽しく上達していきましょう。
この記事でわかること
- 初心者におすすめの基本的な持ち方と投げ方の種類
- 女性でも無理なく届くかっこいいフォームの作り方
- ダーツが真っ直ぐ飛ばない時の原因と解決策
- 最短で上達するための練習メニューとコツ
目次
初心者向け!基本となるダーツの投げ方

ダーツの投げ方には、「これじゃなきゃダメ」という絶対的な正解はありません。人の体は骨格も筋肉のつき方も指の長さも千差万別だからです。でも、初心者が遠回りをせずに上達するための「基本の型(セオリー)」は間違いなく存在します。自己流で変な癖をつけてしまう前に、まずはグリップ、スタンス、スローイングといった基礎の部分をしっかり固めることが、実は一番の近道なんですね。
ここでは、私が初心者の頃に知りたかった「最初に覚えるべき基本」を、物理的な理屈も少し交えながら、できるだけ専門用語を使わずに分かりやすく解説していきます。まずは形から入ってみるのも、立派な上達への第一歩ですよ。
ダーツの持ち方とグリップの種類
ダーツにおいて、グリップ(持ち方)は車のハンドル操作と同じくらい、いやそれ以上に重要です。ここが不安定だと、どれだけ良いフォームで腕を振っても、ダーツは狙ったところに飛んでくれません。グリップは、あなたの「意思」をダーツに伝える唯一の接点(インターフェース)だからです。
初心者がまず直面するのが「指を何本使えばいいの?」という問題ですよね。基本的には指の本数で安定感と操作性が変わります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
| 種類 | 指の本数 | 特徴 | メリット・デメリット | 初心者おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 2フィンガー | 2本(親指・人差し指) | 最もシンプル。 | 【メ】手離れが抜群に良く、鋭く飛ぶ。 【デ】支点が少ないためダーツがグラつきやすく、制御が難しい。 |
★☆☆☆☆ |
| 3フィンガー | 3本(+中指) | 安定感と手離れのバランスが良い。 | 【メ】上下のブレを抑えやすく、微調整も効く。 【デ】中指の位置によってはリリースの邪魔になることがある。 |
★★★★★ |
| 4フィンガー | 4本(+薬指) | 包み込むように持ち、非常に安定する。 | 【メ】テイクバックでもダーツが暴れない。 【デ】指が多い分、同時に離すのが難しく、引っかかりやすい。 |
★★☆☆☆ |
まずは3フィンガーから始めよう

私が一番おすすめするのは、やっぱり3フィンガーです。親指と人差し指でダーツの重心(バランスが取れる位置)を挟み、中指をチップ(先端)やバレル(金属部分)の下に添えて支える持ち方ですね。これなら、ダーツの上下左右のブレを抑えつつ、スムーズに投げることができます。三角形を作るイメージで持つと、物理的にも安定しやすいんですよ。
グリップの圧力と摩擦の重要性
形と同じくらい大切なのが「強さ」です。初心者が一番やってしまいがちなのが、落とさないようにとギュッと強く握りしめてしまうこと。これだと筋肉が強張ってしまい、手離れ(リリース)が悪くなり、ダーツが下に落ちる「ドロップ」の原因になります。
グリップの極意:力を入れすぎないこと
よく「生卵を割らないように持つ」とか「豆腐を持つくらい優しく」と言われますが、数値で言うなら「30%〜40%」くらいの力加減が理想です。ダーツの重みを感じられる程度に優しく持ち、指の間から「滑らせて送り出す」ような感覚を掴めるとベストですね。
また、乾燥肌の人は滑りやすく、手汗をかく人は張り付きやすいです。自分の指のコンディションに合わせて、滑り止めクリームを使ったり、刻み(カット)の深いバレルを選んだりするのも、グリップを安定させる重要なテクニックの一つです。
安定する立ち方とスタンスの種類

グリップが決まったら、次はスタンス(立ち方)です。ダーツは腕だけで投げているように見えますが、その動作を支えているのは間違いなく下半身です。土台である足元がグラグラしていては、上に乗っている上半身も揺れてしまい、狙いも定まりません。「下半身で投げる」と言っても過言ではないほど重要なんです。
スタンスにも大きく分けて3つの種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分の体の柔軟性に合ったものを選びましょう。
- クローズドスタンス:スローラインに対して、足の側面を合わせて真横(90度)を向く立ち方です。
- オープンスタンス:スローラインに対して、つま先を向けて正面(0度)を向く立ち方です。
- スタンダードスタンス(ミドルスタンス):斜め45度くらいを向く、中間的な立ち方です。
| スタンス名 | メリット | デメリット | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| クローズド | 体が前後にブレにくい(ロックされる)。腕を縦に振りやすい。 | 首や腰を大きくひねる必要があり、体が硬いと窮屈。 | 初心者、横ブレをなくしたい人 |
| オープン | 両目で的を見やすく、距離感がつかみやすい。自然体で立てる。 | 体が前後にブレやすく、腕の振りを真っ直ぐにするのが難しい。 | 体が硬い人、距離感を重視する人 |
| スタンダード | 一番自然体で立てる。首への負担が少ない。 | 立ち位置の角度が毎回ズレやすく、再現性を保つのが難しい。 | 長時間のプレイで疲れたくない人 |
初心者は「クローズドスタンス」がおすすめ
最初はクローズドスタンスから入るのが無難かなと思います。理由は単純で、体を真横に向けることで物理的に「体の開き」をロックでき、腕をただ縦に振るだけのシンプルな動作に落とし込みやすいからです。余計な動きを制限することで、再現性を高めやすいんですね。
3点アライメントを意識しよう
立つ位置を決める際、「3点アライメント」という考え方が非常に役に立ちます。これは、①自分の利き目(狙う目)、②セットアップしたダーツ、③ターゲット(ブルなど)の3つを、一直線上に並べるというものです。このラインがずれていると、脳が見ている景色と腕が出す軌道にズレが生じてしまいます。スローラインに立つときは、ただ真ん中に立つのではなく、自分の利き目がターゲットの正面に来る位置を探してみてください。
重心はどこにかける?
基本的には、前の足(右投げなら右足)に体重の8割〜9割を乗せます。後ろの足はバランスを取るための「アンカー(錨)」のような役割です。ただし、前のめりになりすぎると腰を痛める原因になるので、頭の位置が「足の親指の付け根」の上に来るようなイメージで立つと、骨格で体を支えられて楽ですよ。
動画で学ぶ上手く投げるコツ

文章だけだと、どうしてもイメージしづらい部分がありますよね。今の時代、YouTubeなどの動画サイトには、プロ選手や上級者が解説している素晴らしい動画がたくさんあります。これを利用しない手はありません。ただし、ただ漫然と「すごいなぁ」と見るだけではもったいないです。
「ダーツ 投げ方 動画」などで検索した際、具体的にどこに注目すべきか、そのポイントを深掘りしておきます。
動画を見る時に注目すべき3つのポイント
- リズム(ルーティン):構えてから投げるまでの一定のリズムに注目してください。プロは毎回、全く同じテンポで投げています。「構える→引く→投げる」の間合いを盗みましょう。
- 肘の位置(支点の安定):テイクバック(引く動作)からリリースまで、肘が上下左右に激しく動いていないか見てください。完全に固定されているわけではありませんが、支点として安定しているはずです。
- フォロースルー(残身):投げ終わった後の腕が、狙った方向にピシッと伸びているか。そして、手がどんな形をしているか(チョップ型か、握手型か)。ここは一番真似しやすいポイントです。
ミラーニューロンを活用しよう
人間の脳には「ミラーニューロン」という神経細胞があり、他人の動作を見るだけで、自分の脳内でも同じ動作をシミュレーションする機能があるそうです。つまり、上手い人の動画を繰り返し見るだけで、脳が良いイメージを学習してくれるんですね。特に見てほしいのは、スローモーション映像です。リリースの瞬間に手首がどう返っているか、指がどう離れているかといった「肉眼では見えない微細な動き」は、スローで再生しながら自分のフォームと比較してみるのがすごく勉強になりますよ。
注意:全部を真似しないこと
プロのフォームは、その人の骨格や筋肉に合わせて長年かけて作られた「その人だけの正解」です。丸ごとコピーしようとすると、逆に体を痛めたり、調子を崩したりすることがあります。「この人の肘の使い方が参考になるな」「このリズム感がいいな」といった感じで、自分の体に合うパーツだけを取り入れるのがコツです。
女性も憧れるかっこいいフォーム

ダーツバーなどで、女性プレイヤーがシュッと投げてブル(真ん中)に入れている姿、本当にかっこいいですよね。一方で、女性の初心者の方からは「力がなくてボードまで届かない」「山なりになりすぎてカッコ悪い」という悩みをよく聞きます。でも安心してください。実はダーツを飛ばすのに強い腕力や握力は一切必要ありません。
かっこいいフォーム、つまり「美しいフォーム」を作るコツは、筋力ではなく「物理法則」と「脱力」を味方につけることです。
力を抜いて「紙飛行機」を飛ばすイメージ
男性のように力任せに「ズドン!」と直線的に投げようとすると、どうしても力んでフォームが崩れてしまいます。女性におすすめなのは、紙飛行機をふわっと遠くに飛ばすようなイメージです。ダーツを「投げる」と思わず、ターゲットまで「運ぶ」感覚に近いですね。
ダーツの軌道は直線ではなく、放物線(パラボラ)を描くのが物理的に自然です。ボードの上の方を狙って、少し上に向かってリリースすることで、重力に逆らわず、少ない力でも驚くほど遠くまで飛んでいきます。この「脱力したスロー」こそが、プロのようなしなやかで美しいフォームの正体です。
かっこいいフォームを作る3つの条件:
- 背筋が伸びている:猫背にならず、天井から糸で吊るされているようなイメージで凛と立ちましょう。姿勢が良いだけで、上手そうに見えます。
- 肘を支点にする:二の腕を動かさず、肘から先(前腕)だけをパタパタ動かすイメージです。これができると、動作がコンパクトで洗練されて見えます。
- 投げ終わりの手が綺麗(フォロースルー):投げた後、手がダラっと下がらず、ターゲットに向かって指先までピシッと伸びている状態(キープ)を作ります。これが「残心」となり、美しさを決定づけます。
この3つを意識するだけで、見た目の美しさは劇的に変わりますし、無駄な力が抜けるので、結果としてコントロールも安定してきますよ。
注意したいダーツの反則とルール

楽しく投げるためにも、最低限のルールとマナーは知っておきたいですね。ダーツは紳士淑女のスポーツと言われるくらい、マナーが重視される競技です。「知らなかった!」で恥をかかないように、代表的な反則と注意点をしっかり押さえておきましょう。
絶対にやってはいけない「スローライン越え」
最も基本的かつ重要なルールは、スローライン(投げる位置を示す線)です。ソフトダーツの場合、ボードの表面からスローラインの先端までの距離は244cmと定められています。
ルール上、スローラインを「踏む」のはOKな場合が多いですが、ラインの先端より靴のつま先が出てはいけません。特に、投げた勢いでバランスを崩して足が前に出てしまうことがよくあるので注意しましょう。
公式ルールでの定義
日本ダーツ協会などの公式競技規定でも、スローイングラインの先端からボードまでの距離や、足が出てはいけないことは厳格に定められています。正確な距離を知っておくことは、正しい練習の第一歩です。
(出典:公益社団法人 日本ダーツ協会『競技規定』)
投げ終わるまでがスローです
ダーツが手から離れた瞬間に足が出るのはセーフだと思われがちですが、基本的にはバランスを崩して前に踏み出してしまうのは、フォームとしても良くありませんし、マナーとしても美しくありません。投げ終わっても、体が静止できるバランス(フィニッシュ)を保つことが大切です。
その他のマナーと禁止事項
- 野球投げ禁止:ダーツを肩の上から大きく振りかぶって、野球のボールのように全力で投げるのは危険ですし、マシンのセンサーやボードを破損させる原因になるので絶対にNGです。お店から出入り禁止になることもあります。
- 空投げ(空打ち)禁止:ダーツを持っていない状態で、人の後ろや横で投げるフリ(シャドースロー)をする行為。視界に入って気が散りますし、万が一手が当たると危ないので、スローライン以外では控えましょう。
- ダーツを抜く時は優しく:ボードに刺さったダーツを抜く時は、時計回りに少し回しながら抜くとスムーズです。無理に引っ張るとチップが折れたり、ボードのセグメントを傷めたりします。
ルールを守ってスマートにプレイする姿こそが、一番かっこいいダーツプレイヤーの条件かもしれませんね。
上達へ導く応用的なダーツの投げ方

基本ができるようになったら、次は「狙って入れる」ための技術を磨いていきましょう。「なんとなく投げて入った」から「狙って入れた」に変わる瞬間こそ、ダーツが本当に楽しくなるタイミングです。ここからは、脱初心者を目指す方や、さらに上を目指したい方に向けた、少し応用的な内容をお話しします。
ただ漫然と投げるのではなく、練習に「意図」を持つことが上達への近道です。プロも実践しているような練習法や、悩み別の解決策を取り入れて、あなたのダーツレベルを一段階引き上げましょう。
最短で上達する練習法とメニュー

「毎日投げてるのに全然うまくならない…」「ただ投げてるだけでいいのかな?」そんな悩みを持つ人は、練習メニューを見直してみるといいかもしれません。ただブルを狙い続けるのも良いですが、目的意識を持った練習を取り入れることで、上達のスピードは格段に上がります。私が実際にやって効果があったメニューを紹介します。
1. カウントアップで「グルーピング」を意識する
初心者のうちは、やっぱりカウントアップ(点数を加算していくゲーム)が基本です。目標点数を決める(例えば最初は300点、次は400点など)のも良いですが、ここでさらに意識してほしいのは「グルーピング」です。
グルーピングとは、ダーツを同じ場所に集める技術のこと。具体的には、「1投目が刺さった場所(フライト)を狙って、2投目、3投目を投げる」という練習です。たとえ1投目がブルから外れても、そこを基準にして修正できるかが上達のカギになります。これができるようになると、自然とフォームの再現性が高まります。
2. 「ラウンド・ザ・クロック」でボード全体を使う
1から20までの数字を順番に入れていくゲームです。ずっとブルばかり狙っていると、上下左右の感覚が養われません。このゲームを通して、ボードの端から端まで狙う練習をすることで、「上の数字を狙うときは少し肘を上げる」「下の数字は膝を使う」といった、距離感や高さの調整感覚を身につけることができます。「今日は1から10まで」「明日は11から20まで」と分けてもOKです。
3. 家でできる「素振り」と「タオル練習」
ダーツボードが家にない時でも練習はできます。鏡の前でフォームを確認しながら、ダーツを持たずに素振り(シャドースロー)をするだけでも効果があります。また、おすすめなのが「タオル練習」です。フェイスタオルを結んで玉を作り、それを持ってスローイングの動きをします。タオルの重みを感じながら振ることで、手首の力を抜く感覚や、腕の「しなり」を使って投げる感覚を養うことができます。
上達のコツ:練習時間を区切る
人間の集中力は長く続きません。長時間ダラダラ投げるより、「今日は30分集中!」と時間を決めて投げた方が、集中力が続いて質の高い練習になります。疲れてフォームが崩れたまま投げ続けるのは、悪い癖を体に覚えさせる原因になるので絶対に避けましょう。適度な休憩も練習のうちです。
プロが教えるストレートの投げ方

「ストレート」というのは、ダーツを直線的に、レーザービームのように飛ばす投げ方のことです。プロ選手の多くが、この鋭い飛びでバシバシとターゲットを射抜いています。「あんな風に投げたい!」と憧れますよね。
ですが、物理的に言うと地球上で完全な直線はあり得ません。あくまで「直線に見えるくらい鋭い放物線」なんですが、これを実現するための最大のポイントは、「リリースのタイミング」と「押し出し」にあります。
リリースポイントを「前」にする
ふんわりとした山なりの軌道よりも、リリース(指からダーツが離れる瞬間)を少し遅らせて、ターゲットに近い位置で放つイメージです。ボールを投げる時に、ギリギリまで持っている感覚に近いですね。ただし、遅すぎると下に叩きつけてしまうので、その絶妙なタイミングを見つける反復練習が必要です。
ターゲットに向かって腕を押し込む
投げ終わった後、手がターゲットを指差しているような形になるのが理想です。ダーツを「放る」というより、ターゲットに向かって腕ごと「押し込む」または「突き刺す」感覚を持つと、鋭い直線的な軌道が生まれやすくなります。この時、手首のスナップを使いすぎると暴れるので、腕全体の振りで運ぶのがコツです。
道具の力も借りよう
技術だけでなく、セッティングも重要です。フライト(羽)を小さいもの(スリムやシェイプなど)に変えると、空気抵抗が減って直線的に飛びやすくなります。また、バレルを少し重いものにするのも、直進性を高めるのに有効です。自分の技術だけでなく、道具の助けを借りるのも賢い戦略ですね。
ダーツの回転の仕組みとメリット

上級者のダーツを見ていると、ダーツが綺麗に回転しながら飛んでいることがありますよね。「回転ってかけた方がいいの?」「どうやってかけるの?」とよく聞かれますが、結論から言うと「無理にかける必要はない」というのが私の考えであり、多くのプロの共通認識でもあります。
回転は「勝手にかかる」もの
多くのトッププロも、意図的に指でこねて回転をかけているわけではありません。グリップやリリースの際、親指が先に離れて人差し指が最後まで残る(あるいはその逆)といった、指離れのわずかなズレによって「自然にかかっている」ケースがほとんどです。無理に指先で回転をかけようとすると、リリースが不安定になり、コントロールを乱す最大の原因になります。
回転のメリットとジャイロ効果
とはいえ、回転にはメリットもあります。
1. ジャイロ効果による安定:回転するコマが倒れないのと同じ原理で、ダーツが回転することで飛行姿勢が安定し、空気抵抗を切り裂いて真っ直ぐ飛びやすくなると言われています。
2. 弾かれにくい(ねじ込み):ボードにすでに刺さっているダーツに当たった時、回転していると衝撃を逃して弾かれにくく、隙間に「ねじ込まれる」確率が高まります。
左回転(反時計回り)が良いとか、右回転が良いとか諸説ありますが、まずは「無回転」や「自然な回転」で安定して飛ばすことを目指しましょう。もし自然に回転がかかっているなら、それはあなたの個性であり武器です。無理に直す必要はありません。
クリケットナンバーの狙い方

ダーツに慣れてくると、「クリケット」という陣取りゲームをやる機会が増えます。このゲームでは、15, 16, 17, 18, 19, 20, ブルという特定のナンバー(クリケットナンバー)を自在に狙い分ける技術が求められます。ブルだけ狙っていればいいカウントアップとは違い、ボードのあちこちを狙う必要があります。
体を向けるか、立ち位置を変えるか
狙う場所を変える時、大きく分けて2つのアプローチがあります。
- ツイスト方式(腰から上をひねる):足の位置(スタンス)はそのままで、腰や上半身をターゲットに向けて狙う方法。毎回立ち位置を確認しなくていいのでリズムが良いですが、体のひねり具合が変わるのでフォームが崩れやすいです。
- スライド方式(立ち位置を変える):ターゲットの正面に来るように、スローライン上でカニ歩きのように立ち位置を移動する方法。常にターゲットと正対できるので、ブルを狙うのと同じフォームで投げられます。
初心者のうちは、2の「立ち位置を変える(スライド方式)」方が簡単で確実かなと思います。常に「正面にターゲットがある」状態を作ることで、感覚のズレを最小限に抑えられるからです。
縦のラインを意識しよう
クリケットナンバーを狙う時は、横のズレよりも縦のズレ(距離感)が重要になります。まずはトリプルやダブルといった狭いエリアではなく、シングル(広いエリア)に確実に入れる練習をしましょう。シングルの真ん中を通すイメージができれば、クリケットの勝率はグッと上がります。
投げ方が決まらない時の解決策

「昨日はあんなに入ったのに、今日は全然入らない…」「自分のフォームが分からなくなった…」。これ、ダーツあるあるです。いわゆるスランプや、イップスに近い状態かもしれません。真面目に練習している人ほど、この「決まらない病」に陥りやすいんです。
投げ方が決まらない時、私が実践している解決策をいくつか紹介します。
1. 原点(基本)に立ち返る
あれこれ考えすぎて、フォームが複雑になっていることが多いです。「肘を固定する」「まっすぐ引いてまっすぐ出す」。これだけに意識を集中して、シンプルな動作に戻してみましょう。余計なアレンジを全部捨てて、ロボットになったつもりで投げてみるのも手です。
2. 原因を特定する(トラブルシューティング)
外れ方には原因があります。
・左に外れる:肘が外に開いている(アウトエルボー)か、リリースで指が引っかかっています。
・下に落ちる:リリースのタイミングが遅いか、グリップに力が入りすぎています。
自分のミス傾向を知ることで、修正ポイントが見えてきます。
3. 道具(セッティング)を変えてみる
気分転換の意味も含めて、バレルやフライトを変えてみるのも非常に効果的です。道具が変われば飛びも変わり、新鮮な気持ちで投げることができます。「あれ、このシャフトの長さにしたら入る!」という発見があるかもしれません。物理的に環境を変えてあげることで、脳のスイッチを切り替えるんですね。
4. 一旦休む・距離を置く
これ、意外と一番大事です。調子が悪い時に無理に投げ続けると、「入らないイメージ」と「悪いフォーム」を体に刷り込んでしまいます。数日間ダーツを触らない日を作って、リフレッシュしてから再開すると、驚くほど感覚が戻っていることがありますよ。
もし、これらを試しても解決しない場合や、より具体的な症状別の対策を知りたい方は、投げ方が決まらない時の原因と改善方法の記事も参考にしてみてください。より深く掘り下げて解説しています。
ダーツの投げ方と練習に関するよくある質問

自分に合うダーツの投げ方まとめ

ここまで、初心者向けの基本的な投げ方から、上達のための応用テクニック、そしてスランプの脱出方法まで、かなり詳しく解説してきました。
ダーツの投げ方は十人十色です。身長も違えば、手の大きさも、筋肉のつき方も違います。4スタンス理論のように、重心の位置だって人それぞれです。だからこそ、教科書通りのフォームや誰かの真似をするだけでなく、試行錯誤しながら「自分にとって一番投げやすいフォーム」を見つけることこそが、上達への一番の近道になります。
- まずは3フィンガーとクローズドスタンスから試してみる。
- 力まず、脱力して紙飛行機を飛ばすイメージで。
- 3点アライメント(目・ダーツ・的)を意識する。
- 上手くいかない時は、基本に戻るか、思い切って休む。
これらのポイントを頭の片隅に置きながら、まずは楽しんで投げることを忘れないでくださいね。あなたが「ダーツって楽しい!」と思いながら、理想の投げ方に出会えることを心から応援しています。
最後に
この記事で紹介した練習法やコツは、あくまで一つのガイドライン(地図)です。実際にその道を歩くのはあなた自身です。最終的な正解は、あなたが投げるダーツの軌道の中にあります。焦らず、自分のペースで、あなただけの「最高の1投」を探求してみてください。