ダーツのクリケットで勝つためのコツを探していませんか?面白いゲームだけど、なかなか勝てずに悩んでいる初心者の方は多いかもしれません。基本的なルールは覚えたものの、いつも点数低いままで、クリケットの攻め方がわからず相手に点を入れられてばかり。
全閉めどころか、どこを狙えばいいのか、基本戦略すら曖昧かもしれません。また、オーバーキルというクリケット マナー違反についても気になりますよね。
安定した立ち方や立ち位置、ダーツを真っ直ぐ飛ばすコツといった基礎技術から、効果的な点の取り方、具体的なダーツ 練習方法まで、あなたの疑問に全て答えます。「クリケット 練習 不要」という説の真意も含め、この記事を読めば、明日から使える戦略が身につきます。
記事のポイント
- クリケットの基本ルールと勝つための戦略
- 状況別の攻め方や守り方の具体的なコツ
- 安定したスローを生むフォームの基本
- 上達を加速させる効果的な練習メニュー
目次
- 1 ダーツクリケットで勝つコツ【戦略編】
- 2 ダーツクリケットで勝つコツ【技術・練習編】
ダーツクリケットで勝つコツ【戦略編】
- クリケットの基本ルールと勝利条件を再確認する
- 【初心者向け】まずはここから!クリケットの基本戦略
- クリケットの「攻め方」は点差で変わる!状況別戦略
- 相手に点を入れさせない!クリケットの守り方
- 「オーバーキル」を避ける!無駄なく閉めるコツ
- 【上級者向け】クリケットの「全閉め」テクニック
クリケットの基本ルールと勝利条件を再確認する
ダーツのクリケットで勝つためのコツを掴む前に、まずは基本となるルールを正確に理解しておくことが不可欠です。クリケットは一言で言うと「陣取りゲーム」であり、この本質を理解することが戦略を立てる上での第一歩となります。
クリケットナンバーと陣地の確保(オープン)
クリケットで使用するターゲットエリアは、「20, 19, 18, 17, 16, 15」の6つの数字と「ブル」の合計7エリアのみです。これらの有効エリアは「クリケットナンバー」と呼ばれます。
自分の陣地にするためには、同じクリケットナンバーにダーツを合計3本入れる(3マークする)必要があります。これを「オープン」と呼びます。ダーツボードのエリアによって、1投で獲得できるマーク数は以下のように変わります。
- シングルエリア:1マーク
- ダブルリング:2マーク
- トリプルリング:3マーク
例えば、20のトリプルに1本入れれば、その瞬間に20のエリアをオープンできるため、トリプルを狙う価値は非常に高いと言えます。
点数の加算(プッシュ)と陣地の無効化(クローズ)
ナンバーをオープンすると、その陣地にさらにダーツを入れることで得点を加算(プッシュ)できるようになります。例えば、20をオープンした後に20のシングルに入れれば20点、トリプルに入れれば60点が自分の得点に追加されます。
一方で、自分がオープンしたナンバーに相手プレイヤーも3マークすると、そのナンバーは「クローズ」されます。クローズされたナンバーは、そのゲーム中は両プレイヤーとも得点できなくなり、陣地としての価値を失います。
クリケットの2つの勝利条件
クリケットの勝敗は、以下のいずれかの条件で決まります。
- 全てのクリケットナンバーをオープン(またはクローズ)し、その時点で相手より得点が高い。
- 規定ラウンド(通常15か20ラウンド)が終了した時点で、相手より得点が高い。
たとえ相手より多くの陣地を閉めていたとしても、最終的に点数が低ければ負けになる、という点が非常に重要なポイントです。
プロの公式戦でも採用されるクリケット
クリケットは、日本のプロダーツツアーでも公式の競技種目として採用されています。
特にラウンド数はプロの試合では15ラウンド制が主流となっており、限られたラウンドの中でいかに戦略を組み立てるかが勝敗を分ける重要な要素となっています。(参照:SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN 公式サイト)
【初心者向け】まずはここから!クリケットの基本戦略
クリケットのルールを理解したら、次は勝率を上げるための基本的な戦略、いわゆるセオリーを覚えましょう。ダーツプロの試合でも、多くはこのセオリーに沿って展開が進みます。初心者の方は、まずこの基本戦略を徹底するだけで、勝率が大きく向上するはずです。
戦略1:高い点数のナンバーから狙う
クリケットの最も基本的な戦略は、点数の高いクリケットナンバーから順番に狙っていくことです。具体的には、以下の順番がセオリーとなります。
20 → 19 → 18 → 17 → 16 → 15 → ブル
なぜなら、高いナンバーの陣地を確保した方が、点数の加算(プッシュ)において圧倒的に有利になるからです。例えば、自分が20をオープンし、相手が15をオープンしている状況を考えてみましょう。
お互いが3本ずつシングルに入れた場合、自分は60点を得られますが、相手は45点しか得られません。この15点の差が、試合を有利に進める上で非常に大きな意味を持ちます。
戦略2:ブルは最後に狙う
ブルは点数が高い(アウター25点、インナー50点)にもかかわらず、なぜ最後に狙うのでしょうか。これには明確な理由が2つあります。
- 1投でオープンできない:クリケットでは、ブルはアウターがシングル(1マーク)、インナーがダブル(2マーク)扱いです。つまり、ナンバーエリアのようにトリプル(3マーク)が存在しないため、最低でも2投使わないとオープンできません。この1投の差が、スピーディーな陣地の奪い合いにおいて不利に働くことがあります。
- 点数効率が良くない:ブルは「セパレートブル」というルールが適用され、インナー(中心の狭いエリア)に入れないと50点扱いになりません。仮にインナーにダーツを集められたとしても、例えば20のトリプル(60点)の方が1投あたりの得点期待値は高くなります。
これらの理由から、ブルは他のナンバーを全て制圧した後、最後に余裕を持って狙うのがセオリーとされています。
ダーツ初心者の方は、まずこの「高いナンバーから狙う」「ブルは最後」という2つの基本戦略を徹底してみてください。これだけでゲームの組み立て方が大きく変わり、勝ちやすくなりますよ。
クリケットの「攻め方」は点差で変わる!状況別戦略
クリケットの面白さは、常に状況が変化し、その都度最適な一手が変わる点にあります。基本戦略を覚えたら、次は相手との点差を意識した「攻め方」を学びましょう。大きく分けて「攻めのクリケット」と「守りのクリケット」の2つのスタイルがあります。
攻めのクリケット:点差が少なくても次の一手を狙う
「攻めのクリケット」とは、相手より少しでも点数が上回った段階で、加点を続けるよりも相手の陣地をクローズしにいったり、新たなナンバーをオープンしにいったりする積極的な戦略です。
- メリット:うまく決まれば、相手に反撃の隙を与えずにゲームの主導権を握り、スピーディーに試合を終わらせることができます。特に、自分の調子が良いと感じる時には効果的です。
- デメリット:点差が少ないため、相手に高得点を入れられるとすぐに逆転されるリスクがあります。1本のミスが命取りになりやすい、ハイリスク・ハイリターンな戦法と言えるでしょう。
守りのクリケット:100点以上の差をつけてから動く
一方、「守りのクリケット」は、自分の陣地で着実に加点を続け、相手と100点以上の十分な点差をつけてから、相手の陣地をクローズしにいく堅実な戦略です。
- メリット:常に点数でリードしているため、精神的な余裕が生まれます。相手は逆転するために複数本のトリプルを狙うなど、難しいショットを強いられるため、ミスを誘いやすくなります。初心者の方が着実に勝ちたい場合は、こちらの戦略がおすすめです。
- デメリット:試合展開がゆっくりになり、長期戦になりがちです。相手にじっくりと立て直す時間を与えてしまう可能性もあります。
心理的プレッシャーを与える100点差
なぜ100点差が目安になるかというと、相手が逆転するために心理的なプレッシャーが大きくなるラインだからです。
例えば100点の差を20で逆転するには、最低でも6マーク(トリプル2本など)が必要になります。この「トリプルに2本以上入れなければならない」という状況が、相手に大きなプレッシャーを与えるのです。
どちらの戦略を選ぶかは、その時の点差、残りのラウンド数、そして相手のスキルレベルを総合的に判断して決めます。この状況判断こそが、クリケットの醍醐味です。
相手に点を入れさせない!クリケットの守り方
クリケットは自分の得点を伸ばす「攻め」だけでなく、相手の得点を防ぐ「守り」も同じくらい重要です。相手に気持ちよく点を取らせないための守りの基本は、相手の陣地を潰す「クローズ」を効果的なタイミングで行うことです。
守りの基本戦略は、常に相手よりも点数が高い状態をキープした上でクローズを狙うことです。点数で負けている状態で相手の陣地をクローズしに行っても、その間に自分の陣地を加点され、さらに点差を広げられてしまう危険性があります。
クローズを狙うべきタイミング
では、具体的にどのタイミングでクローズに動くべきでしょうか。
- 自分の陣地をオープンする
- その陣地で加点し、相手との点差をつくる(セーフティリードを確保)
- 相手がオープンしている陣地をクローズしにいく
この手順が最も基本的で確実な守り方です。特に、相手が高いナンバー(20や19)をオープンしている場合は、放置すると大量リードを許す原因になるため、早めにクローズを意識する必要があります。
点数が低い状態でのクローズは悪手になりやすい
ダーツ初心者にありがちなのが、点数で負けているにもかかわらず、焦って相手の陣地をクローズしようとすることです。これは「相手を追いかけている」状態であり、自分の陣地を育てる機会を失ってしまいます。
結果として、相手の陣地は潰せても、自分の得点は伸びず、ラウンドが進むにつれてじりじりと不利になる典型的な負けパターンです。守るためには、まず攻めて点数の優位を築くことが前提となります。
相手の持っているナンバー、自分の持っているナンバー、そして点差を常に把握し、「今は加点すべきか、クローズすべきか」を冷静に判断する能力が、クリケットの守備力を高める鍵となります。
「オーバーキル」を避ける!無駄なく閉めるコツ
クリケットをプレイしていると「オーバーキル」という言葉を耳にすることがあります。これはクリケット特有のルールであり、マナーにも関わる重要な知識なので、必ず覚えておきましょう。
オーバーキルとは?
オーバーキルとは、相手との点差が200点以上ついた状態で、さらに加点をしようとする行為を指します。ダーツマシンでは、この条件を満たすと警告音と共に「OVER KILL」と表示され、それ以上の点数が入らなくなります。
このルールは、一方的なゲーム展開を防ぎ、逆転の可能性を残すために設けられています。一度オーバーキル状態になっても、相手が加点して点差が200点未満に戻れば、再び点を取ることが可能になります。
オーバーキルはマナー違反?
オーバーキルはルール上のペナルティがあるわけではありませんが、一般的にマナー違反と見なされることが多い行為です。なぜなら、200点もの大差がついている状況でさらに加点するのは「必要以上に相手を攻撃する行為」であり、相手に不快感を与える可能性があるからです。
特にオンライン対戦や、初めて対戦する相手に対してオーバーキルを狙うのは避けるべきです。
親しい仲間内でのプレイであっても、相手への敬意を忘れず、点差が開きすぎた場合は加点(プッシュ)ではなく、相手の陣地を閉める(クローズ)か、まだオープンしていない自分の陣地を増やす動きに切り替えるのがスマートなプレイです。
無駄なく勝つための立ち回り
勝つためには点差をつけることが重要ですが、オーバーキルはスタッツにも良い影響を与えません(加点されなかったスローはアウトボード扱いになるため)。
相手との点差は、前述の通り100点~150点程度もあれば十分なプレッシャーになります。夢中でプッシュしていると意図せずオーバーキルしてしまうこともあるため、常に画面で点差を確認する癖をつけ、無駄なく、そして気持ちよくゲームを終えることを心がけましょう。
【上級者向け】クリケットの「全閉め」テクニック
クリケットにおけるプレイヤーの一つの到達点が、相手に何もさせずに勝利する「全閉め(ホワイトウォッシュ)」です。これは、全てのクリケットナンバー(ブル含む)を自分がオープンまたはクローズし、かつ相手に一つのナンバーもオープンさせずに勝利することを指します。
全閉めを達成するためには、高いダーツの技術力はもちろんのこと、卓越した戦略眼が求められます。
全閉めに必要な技術的要素
まず前提として、狙ったナンバーのトリプルやダブルに、高い精度でダーツを入れる技術が不可欠です。特に、1ラウンドで複数のナンバーに展開する能力が求められます。
- スリーインアベッド:1ラウンドで同じナンバーのトリプルに3本入れること。例えば20をオープンし、一気に120点のリードを奪うことができます。
- ホワイトホース:1ラウンドで3つの異なるクリケットナンバーのトリプルに1本ずつ入れること。一気に3つの陣地を確保できる、最も効率的なオープンの形です。
これらのアワード級のショットを安定して出せるようになると、全閉めが現実的な目標になります。
全閉めを達成するための戦略
技術だけでなく、相手の動きを完全に封じ込める戦略が必要です。
先行の場合は、まず20を確実にオープンし、加点してプレッシャーをかけます。相手が19を狙いに来たところをすかさずクローズし、相手の攻め手を一つずつ潰していきます。常に相手の次の狙いを予測し、先回りして陣地を奪い、蓋をしていく動きが重要です。
後攻で全閉めを狙うのは非常に難易度が高いですが、相手が最初のラウンドでオープンに失敗した場合などにチャンスが生まれます。相手のミスを確実にとらえ、一気に高ナンバーを制圧し、主導権を奪い返す必要があります。
全閉めは、実力差がある相手でないと中々達成できるものではありません。しかし、常に「相手に陣地を与えない」という意識を持ってプレイすることが、結果的にクリケットの勝率を上げることにつながります。
まずは「1ナンバーもオープンさせずに勝つ」など、少しずつ目標を高く設定していくのが良いでしょう。
ダーツクリケットで勝つコツ【技術・練習編】
- ダーツの立ち方・立ち位置で狙い通りに投げる
- 狙ったナンバーを外さない!真っ直ぐダーツを飛ばすコツ
- クリケットで「点を取る」のはマスト!効果的な点の取り方
- クリケットのスコアが低い…と感じた時の対策
- 「練習不要」と言われる理由とその真意
- 総括:ダーツ クリケット コツと上達のための練習法
ダーツの立ち方・立ち位置で狙い通りに投げる
クリケットの複雑な戦略を語る前に、大前提として「狙った場所にダーツを投げる」という基本的な技術がなければ、どんな戦略も絵に描いた餅で終わってしまいます。その安定したスローの土台となるのが、毎回同じように構えるための「立ち方」と「立ち位置」です。
基本のスタンス(立ち方)
ダーツのスタンスは、大きく分けて3種類あります。
スタンス名 | 特徴 | メリット・デメリット |
---|---|---|
オープンスタンス | スローラインに対して、両足のつま先を正面に向けて平行に立つ。 | 体が開きやすく、腕を振りやすいが、体幹がブレやすい。 |
クローズドスタンス | スローラインに対して、体を真横に向けて立つ。 | 体のブレは最小限に抑えられるが、窮屈で腕が振りにくい。 |
ミドルスタンス | オープンとクローズドの中間。体を斜め45度くらいに向けて立つ。 | 安定性と腕の振りやすさのバランスが良く、最も多くのプレイヤーに推奨される基本的な立ち方。 |
ダーツ初心者の方は、まずはミドルスタンスから試してみるのがおすすめです。軸足(利き腕と同じ側の足)のつま先をターゲットに向け、もう片方の足はバランスを取りやすい位置に置きましょう。重要なのは、毎回同じ足の位置、同じ体の向きを再現できることです。
立ち位置の決め方
スローラインのどこに立つか、という「立ち位置」も重要です。一般的には、利き腕の肩の真下にダーツがくるように、スローラインの中央から少し利き腕側に寄った位置に立つのが基本とされています。
しかし、これも個人差が大きい部分です。ブルを狙う時に最も違和感なく腕を伸ばせる場所を探し、そこを自分の基本の立ち位置と定めましょう。クリケットでは様々なナンバーを狙いますが、まずはブルを基準とした自分の「ゼロポジション」を見つけることが、安定への近道です。
狙ったナンバーを外さない!真っ直ぐダーツを飛ばすコツ
安定した立ち方と立ち位置が決まったら、次はダーツを狙った場所に真っ直ぐ飛ばす技術です。ダーツが左右にブレてしまう原因の多くは、スローイングの動作にあります。ここでは、安定性を高めるための3つの基本動作を解説します。
コツ1:肘を固定する意識を持つ
ダーツを投げる動作は、肘を支点とした振り子運動に例えられます。この支点である肘の位置がスローのたびに動いてしまうと、ダーツの軌道は安定しません。
構えた位置からテイクバック、そしてリリース、フォロースルーに至るまで、できるだけ肘の位置を固定する意識が重要です。鏡の前で素振りをしたり、自分のフォームを動画で撮影したりして、肘が不必要に上下左右に動いていないかチェックしてみましょう。
コツ2:テイクバックは真っ直ぐ引く
構えた位置からダーツを引いてくる動作(テイクバック)も、軌道を安定させる上で非常に重要です。ダーツを顔の外側や内側に捻るように引いてしまうと、それを元に戻す余計な動作が加わり、ズレの原因となります。ターゲットと目とダーツを結んだライン上を、できるだけ真っ直引いてくるイメージを持ちましょう。
コツ3:フォロースルーで腕を伸ばしきる
ダーツをリリースした後、腕をターゲットに向かってしっかりと伸ばしきる動作(フォロースルー)は、ダーツに安定した軌道を与えるための最後の仕上げです。投げ終わりが毎回バラバラだと、リリースポイントも安定しません。投げ終わった後、指先が狙ったナンバーを指している状態を意識することで、スロー全体に一貫性が生まれます。
初心者におすすめ:まずはシングルを確実に狙う
クリケットではトリプルが非常に強力ですが、初心者のうちは無理に狙いすぎない方が賢明です。狭いトリプルを狙って大きく外し、ノーマーク(0本)に終わるよりも、範囲の広いシングルに3本確実に入れる(キープする)方が、結果的に勝率が高くなります。
シングルに3本入れる技術は、全てのダーツの基本であり、これが安定してくれば、自然とトリプルにも入るようになっていきます。
クリケットで「点を取る」のはマスト!効果的な点の取り方
クリケットの勝利条件は、最終的に相手より点数が高いことです。そのため、陣地を確保(オープン)するだけでなく、いかに効率よく点を取る(プッシュする)かが勝敗を分けます。点を取ることは、相手にプレッシャーを与える最も直接的な手段です。
効果的な点の取り方の基本は、相手よりも常に高い点数をキープする意識を持つことです。ダーツ初心者の方は、陣地をオープンすることに満足してしまい、加点を疎かにしがちです。しかし、点差のないオープンは、相手にすぐにクローズされてしまい、有利な状況を築けません。
点を取るべき基本的な手順
- 自分の陣地をオープンする
- その陣地にさらにダーツを投げて加点し、相手との点差をつける
- 十分な点差がついたら、相手の陣地のクローズを狙う
この流れを徹底することが、クリケットで勝つための王道です。特に先行(先攻)でゲームを始めた場合は、最初のラウンドでオープンしたナンバーで最低でも1本は加点し、初めから点数的な優位を築くことが非常に重要になります。
マーク数 | 20 | 19 | 18 | 17 | 16 | 15 |
---|---|---|---|---|---|---|
1マーク | 20点 | 19点 | 18点 | 17点 | 16点 | 15点 |
3マーク | 60点 | 57点 | 54点 | 51点 | 48点 | 45点 |
5マーク | 100点 | 95点 | 90点 | 85点 | 80点 | 75点 |
7マーク | 140点 | 133点 | 126点 | 119点 | 112点 | 105点 |
このように、同じマーク数でもナンバーによって得点効率が大きく異なります。だからこそ、高いナンバーを確保し、そこで着実に点を取ることが勝利への近道となるのです。
クリケットのスコアが低い…と感じた時の対策
「クリケットをプレイしても、なかなか点数が伸びない」「MPR(1ラウンドあたりの平均マーク数)が上がらない」と感じる方は多いでしょう。スコアが低い原因はいくつか考えられますが、多くの場合、基本的な技術と戦略の見直しで改善できます。
対策1:トリプル狙いをやめ、シングル3本キープに徹する
スコアが低い最も一般的な原因は、自分の実力以上にトリプルを狙いすぎていることです。トリプルは魅力的ですが、リスクも高く、狙って外した結果ノーマーク(0本)になってしまうのが最悪のパターンです。
まずは、狙ったナンバーのシングルエリアに3本確実に入れる練習に切り替えましょう。ダーツ上級者の証である「Aフライト」のクリケットの平均スタッツが2.9程度であることを考えると、3本中3本シングルに入れられれば、それだけでAフライト級の実力と言えます。
闇雲にトリプルを狙うよりも、確実にシングルをキープする方が、結果的にスコアも勝率も安定します。
対策2:ブルの練習に立ち返る
クリケットナンバーを狙う精度が低い場合、それは特定のナンバーを狙う技術の問題ではなく、ダーツの基本的なフォームが固まっていない可能性があります。ダーツの全ての基本は、ボードの中心であるブルを狙う動作に詰まっています。
カウントアップやゼロワンといったゲームで、改めてブルを狙う練習に時間を割いてみましょう。ブルへのグルーピング(ダーツが集まる精度)が高まれば、フォームが安定し、その安定したフォームを他のナンバーに応用できるようになります。
私もそうでしたが、クリケットのスコアが伸び悩む時期は、色々なナンバーを狙うことでフォームが崩れていることが多いです。そんな時は、一度クリケットから離れてブルだけを黙々と狙う練習をすると、スランプを抜け出すきっかけになることがありますよ。
「練習不要」と言われる理由とその真意
ダーツ上級者やプロの中には、「SAフライト(トップレベル)になるまでクリケットの練習は不要」と主張する人もいます。ダーツを始めたばかりの方にとっては驚くべき意見かもしれませんが、これには明確な理由と真意があります。
この主張の核心は、「ダーツの全ての基本はブルを狙うことにある」という考え方です。クリケットでは20や19といった様々なナンバーを狙う必要がありますが、ターゲットが変わるたびに投げ方やフォームが変わってしまうようでは、安定した成績は望めません。
まずは、どんな時でも同じフォームで投げられる絶対的な土台を作ることが最優先である、というわけです。
ブル練習が最優先される理由
- フォームの確立:ブルはボードの中心であり、ここを基準にフォームを作るのが最も効率的です。ブルに安定して入るフォームが固まれば、あとは立ち位置や体の向きを微調整するだけで、他のナンバーにも応用が利くようになります。
- フォームの崩壊防止:初心者のうちから様々なナンバーを狙う練習をすると、ターゲットごとに投げ方がバラバラになり、再現性のない不安定なフォームが身についてしまう危険性があります。
「練習不要」の本当の意味
つまり、「クリケットの練習が不要」というのは、「クリケットというゲーム形式での対人戦練習に時間を割くよりも、まずは一人で黙々とブルを狙い、揺るぎないフォームを確立することの方が、結果的にクリケット上達への最短ルートである」という意味です。
もちろん、ルールや基本的な戦略を学ぶことは必要ですが、技術練習の大部分はブルを狙うことに集中すべきだ、と解釈するのが適切でしょう。
クリケットのスコアが伸び悩んでいる方は、一度この考え方に立ち返り、練習時間の配分を見直してみることをお勧めします。
総括:ダーツ クリケット コツと上達のための練習法
この記事では、ダーツクリケットで勝つためのコツを、ルールや戦略といった「思考」の面と、フォームや練習法といった「技術」の両面から網羅的に解説しました。最後に、あなたのクリケットの勝率を明日から引き上げるための重要なポイントをまとめます。
- クリケットは陣取りゲームでありルールと勝利条件の正確な理解が第一歩
- 基本戦略は20などの高いナンバーから狙いブルは最後に回すこと
- 常に相手より点数が高い状態を保つ意識が勝利の鍵を握る
- 状況に応じて「攻め」と「守り」の戦略を使い分ける判断力が重要
- 相手の陣地を閉める「クローズ」は点数でリードしてから行うのが鉄則
- 200点差以上での加点はマナー違反とされるオーバーキルなので避ける
- 全閉めは上級者の目標だが相手に陣地を与えない意識が上達につながる
- 安定したスローのためには自分に合った立ち方と立ち位置を見つけることが土台となる
- 肘の固定と真っ直ぐなテイクバックでダーツを真っ直ぐ飛ばす
- 初心者はトリプルを狙いすぎずシングル3本キープを目指すべき
- スコアが低い時はブルを狙う基本練習に立ち返りフォームを固める
- 「クリケット練習不要」説の真意はフォーム固めのためのブル練習の優先にある
- クリケットで勝つコツは戦略的思考とそれを実行する基礎技術の両立である
- 本記事で解説したコツと練習法を実践しクリケットを楽しんでほしい