
こんにちは。「ブルくま」です。みなさんはダーツを投げる時、もっと楽に飛ばしたい、あるいは憧れのプロのように投げたいと思ったことはありませんか。一生懸命練習しているのに、なかなかダーツのレベルが上がらないと悩むこともあるかもしれません。
実は、人にはそれぞれ生まれつき身体の使いやすい「特性」があり、それに合ったダーツの構え方や投げ方をすることで、劇的に上達する可能性があるのです。巷ではダーツの4スタンス理論として知られており、自分に合ったスタイルを見つけることが上達への近道になります。
ダーツの初心者で点数が伸び悩んでいる方や、ダーツの点数平均を超えてもっと上のランクを目指したい方にとって、この理論は大きなヒントになるでしょう。ダーツのレーティング分布を見ても、上級者は自分の身体の使い方が非常に上手です。
今回は、ダーツのレーティング計算やダーツの点数表を気にする前にまず知っておきたい、自分の身体のタイプ診断について解説します。ダーツの投げる距離は変わりませんが、身体の使い方が変われば景色が変わります。ダーツのコツを知りたい女性の方も必見の内容です。
記事のポイント
- 4スタンス理論を用いた自分の身体タイプの正確な診断方法
- A1・A2・B1・B2各タイプの特徴と最適なフォーム
- タイプ別に参考となるプロプレイヤーとセッティングの傾向
- 診断結果を練習に取り入れレーティングを上げるための具体的な考え方
自分の身体の「取扱説明書」を手に入れて、迷いのないスローイングを手に入れましょう。それでは、詳しく解説していきます。
目次
- 1 ダーツ4スタンス診断の基礎と理論的効果
- 2 ダーツ4スタンス診断に基づく実践テクニック
ダーツ4スタンス診断の基礎と理論的効果

ここではまず、4スタンス理論の基本的な考え方と、なぜそれがダーツの上達に役立つのか、そして一番気になる「自分がどのタイプなのか」を知るための診断方法について解説していきます。
4スタンス理論とは?ダーツの上達に繋がるメカニズム

4スタンス理論とは、整体師の廣戸聡一氏によって提唱された身体操作のメソッドです。この理論の根本にあるのは、「人間が地球の重力に対してどのように立っているか」という物理的な問いかけです。私たちは普段無意識に立ったり歩いたりしていますが、その際に身体を支えるための「軸(ポイント)」が、人によって微妙に異なる位置に存在するというのがこの理論の核心です。
具体的には、足の裏を「つま先側/かかと側」「内側/外側」の4つに分類し、どこに重心を置くことで身体が最も自然に連動するかを定義しています。これは後天的な癖ではなく、血液型のように生まれ持った「先天的な身体特性」であると言われています。
ダーツにおいてこの理論が重要視される理由は、ダーツが「再現性」のスポーツだからです。毎回ミリ単位の精度で同じ動作を繰り返すためには、身体に無理のない、最も自然な動きをする必要があります。自分のタイプ(=身体の取扱説明書)に逆らった動きをしていると、関節の可動域が制限されたり、無意識に筋肉が緊張してしまったりして、フォームが安定しません。
「軸」がズレると何が起きる?
例えば、本来「つま先重心(Aタイプ)」の人が、憧れの選手を真似して「かかと重心(Bタイプ)」のフォームで投げようとすると、身体の連動性が途切れ、手投げになったり、肘を痛めたりする原因になります。最悪の場合、イップスと呼ばれる深刻な不調に陥るリスクさえあります。
逆に、自分のタイプを知り、それに合った立ち方やグリップを取り入れることで、以下のような劇的な変化が期待できます。
- 脱力と安定の両立:余計な筋力を使わず、骨格で支える感覚が掴めるため、長時間投げても疲れにくくなります。
- リズムの向上:身体の各パーツがスムーズに連動するため、投げるリズムが一定になり、グルーピング(集弾性)が向上します。
- スランプからの脱出:調子が崩れた時に、「自分は本来こう動くべき」という明確な基準(原点)を持つことができます。
今すぐ実践できる簡単なセルフ診断チェック方法

それでは、実際に自分がどのタイプなのかを診断していきましょう。この診断は非常に繊細なため、可能であれば友人と二人で行うのがベストですが、ここでは一人でもできるセルフチェックの方法を詳しく紹介します。リラックスして、「あるべき姿」を作ろうとせず、身体の自然な反応を見てください。
ステップ1:重心の前後(AかBか)を判定する
まずは、つま先重心の「Aタイプ」か、かかと重心の「Bタイプ」かを判定します。これだけで、ダーツのセットアップやリリースのアプローチが大きく変わります。
【テスト1】しゃがみ込みチェック(Squat Test)
足を肩幅に開き、リラックスして立ちます。手を使わず、その場でできるだけ深くしゃがみ込んでください。
- Aタイプ(つま先)の反応:
膝が最初につま先より前に出る感覚があります。お尻を後ろに引くよりも、膝を折りたたむようにしゃがむ方がスムーズです。深くしゃがもうとすると、かかとが浮きそうになる、あるいは実際に浮いてしまうのが自然です(いわゆる和式トイレ座りが苦手な傾向があります)。 - Bタイプ(かかと)の反応:
お尻を後ろに突き出しながらしゃがむ動作がスムーズです。かかとを地面にベタッとつけたまま、深くしゃがみ込むことができます。膝がつま先よりも前に出にくいのが特徴です。
【テスト2】壁寄りかかりチェック
壁から20cmほど離れて立ち、力を抜いて背中側から壁に寄りかかってみてください。
- Aタイプ(つま先)の反応:
「みぞおちの裏(背中の真ん中あたり)」が壁につくと身体が安定します。 - Bタイプ(かかと)の反応:
「首の付け根」や「お尻」が壁につくと身体が安定します。
ステップ2:重心の内外(1か2か)を判定する
次に、重心が内側にある「1タイプ」か、外側にある「2タイプ」かを判定します。これはグリップや腕の振りに大きく影響します。
【テスト3】上半身のひねりチェック(Twist Test)
椅子に座って下半身を固定するか、立った状態で足を動かさないようにします。その状態で、左右に身体をひねって可動域を確認します。
- 1タイプ(内側)の反応:
腕を「肩の高さ(水平)」まで上げ、人差し指をリードにしてひねると、可動域が広がり、深く回ります。逆に腕を下げると窮屈に感じます。 - 2タイプ(外側)の反応:
腕を「斜め下(45度くらい)」に下げ、薬指をリードにしてひねると、可動域が広がり、深く回ります。逆に腕を上げると窮屈に感じます。
【テスト4】指の輪っかチェック(Finger Ring Test)
親指ともう一本の指で輪(オーリング)を作った時、どの指との組み合わせが一番力が入るかを確認します。
- 1タイプ(内側):
「親指と人差し指」で輪を作った時が最も力が入り、他人に引っ張られても指が離れにくいです。 - 2タイプ(外側):
「親指と薬指」で輪を作った時が最も力が入り、安定します。
これらのテスト結果を組み合わせて、ご自身のタイプを確定させてください。もし結果が割れる場合は、最も明確に反応が出たものを優先するか、日を変えて再テストしてみてください。
A1とA2の違いとは?クロスとパラレルの特性を比較

4スタンス理論を深く理解する上で欠かせないのが、「クロスタイプ」と「パラレルタイプ」という運動特性の違いです。これは特にA1とA2、B1とB2の違いを決定づける要素であり、ダーツのフォーム作りにおいて「身体をひねるべきか、ひねらないべきか」という永遠のテーマに答えをくれます。
クロスタイプ(A1・B2):身体を対角線に使う
クロスタイプの方は、身体の軸が対角線(クロス)に走っています。右肩と左腰、左肩と右腰が連動して動くのが特徴です。
- 動作の特徴:歩くときに腕を大きく振る傾向があり、野球のピッチングやバッティングのように、身体をひねる・ねじる動作が得意です。
- ダーツへの応用:スローイングの際、投げる腕が身体の中心(正中線)を横切るような軌道を描きやすくなります。スタンスは、身体のねじれを許容できる形が望ましいため、オープンスタンスやスタンダードスタンスでも、上半身をターゲットに対して自然にひねることができます。
パラレルタイプ(A2・B1):身体を同側に使う
パラレルタイプの方は、身体の軸が同側(パラレル)に走っています。右肩と右腰、左肩と左腰が同時に動くのが特徴です。
- 動作の特徴:「ナンバ歩き」のように、身体の側面を崩さずに動くことが得意です。身体をひねると軸がブレやすく、パワーが伝わりにくくなります。
- ダーツへの応用:スローイングの際、投げる腕は真っ直ぐ上下し、身体の側面にあるレールの軌道をピストンのように動くのが理想です。スタンスは、身体の開きを抑え、ターゲットに対して正対するか、側面を真っ直ぐ向けるクローズドスタンスなどが安定しやすい傾向にあります。
A1タイプは「つま先×クロス」なので、リズミカルに身体をねじりながら伸び上がる動き。A2タイプは「つま先×パラレル」なので、身体の壁を作って縦に伸び上がる動き。この違いを理解しておくと、他人のアドバイスを取捨選択する際の強力な判断基準になります。
ダーツ4スタンス診断に基づく実践テクニック

ここからは、診断された4つのタイプ別に、ダーツにおける具体的なフォーム構築論、グリップのコツ、そして参考にすべきプロプレイヤーについて、徹底的に深掘りしていきます。ご自身のタイプに該当するセクションを重点的に読み込んでください。
A1タイプの重心位置と参考になるプロプレイヤー

【タイプ定義】つま先重心 × 内側重心 × クロスタイプ
A1タイプは、身体の「みぞおち」「膝の内側」「足の親指球(土踏まずのつま先側)」が一直線になると、最も高いパフォーマンスを発揮します。身体を対角線に使いながら、「伸展(伸び上がる)」動作でエネルギーを生み出すタイプです。
フォーム構築のポイント
- スタンス(足の構え):
前足の内側(親指の付け根あたり)にしっかりと重心を乗せることが基本です。クロスタイプ特有の身体のねじれを活かすため、スタンダードスタンスや、ややオープン気味のスタンスでも構いません。重要なのは、前足の膝とみぞおちが連動して動く感覚を持つことです。 - グリップ(握り方):
パワーラインは「人差し指の付け根から手のひらを斜めに横切るライン」です。指先(Fingertip)の感覚が鋭いため、ダーツを深く握り込まず、指先でつまむように持つのが適しています。人差し指と親指でコントロールし、中指や薬指は添える程度か、軽く触れるくらいがスムーズです。ダーツと手のひらの間には空間を作りましょう。 - スローイング(投げ方):
「スイング」の意識が強く、手首のスナップを積極的に使うのが得意です。テイクバックは浅めでも問題ありませんが、リリースの瞬間に手首を返し、指先で弾くようにしてダーツを飛ばします。フォロースルーでは、手がターゲットに向かって伸び、手の甲が天井を向くような形になるのが自然です。
参考にすべきプロプレイヤー
赤松大輔プロ
A1タイプの代表格と言われています。彼のリズムの良いスローイングや、リリース後の手首の返り方、そしてガッツポーズをした時に身体が斜め上に伸び上がる動きは、まさにA1タイプの特徴そのものです。
A2タイプのグリップの特徴とフォームのポイント

【タイプ定義】つま先重心 × 外側重心 × パラレルタイプ
A2タイプは、身体の「みぞおちの外側」「膝の外側」「足の小指球(つま先の外側)」が軸となります。身体の側面(サイド)を一枚の壁のように意識し、縦のラインで「伸展(伸び上がる)」動作を行うことで安定します。
フォーム構築のポイント
- スタンス(足の構え):
前足の外側(小指の付け根あたり)に軸を感じて立ちます。パラレルタイプであるため、身体をひねる動作は不安定になりがちです。クローズドスタンスなど、両足を平行(パラレル)に置くことで、身体の側面をターゲットに対して一直線に向けやすくなります。 - グリップ(握り方):
パワーラインは「人差し指の付け根から真横(水平)に伸びるライン」ですが、A2タイプの最大の特徴は「薬指」の重要性です。薬指をチップやバレルにしっかりとかけて支点を作ることで、驚くほどグリップが安定します。指先で持ちますが、A1よりも少し指の腹を使うイメージです。 - スローイング(投げ方):
「直線的」なスイングが持ち味です。ターゲット、肩、肘を一直線にセットし、そのライン上を外さないように腕を振ります。手首は立て気味にし、あまりコネずに、腕全体をピストンのように上下させて投げると安定します。フィニッシュでは、手がターゲットに向かって真っ直ぐ伸び、手の甲が右斜め上を向く形が多く見られます。
参考にすべきプロプレイヤー
村松治樹プロ
世界でもトップクラスの実力を持つ村松プロは、A2タイプの理想形と言えます。セットアップからフィニッシュまで、身体の軸が全くブレず、一本の棒のようにスーッと伸び上がるフォームは、A2タイプが目指すべき究極のスタイルです。彼のフォームを真似る際は、あの「脱力感」と「縦のライン」を意識してみてください。
B1タイプのスタンスの構え方と投げ方のコツ

【タイプ定義】かかと重心 × 内側重心 × パラレルタイプ
B1タイプは、身体の「首の付け根」「股関節の内側」「土踏まず(かかと側)」が軸となります。Aタイプとは対照的に、身体を「圧縮(沈み込む)」させながら、同側(パラレル)の運動連鎖でパワーを伝えます。
フォーム構築のポイント
- スタンス(足の構え):
後ろ足(内側かかと)に重心の起点があります。構えた時に一度しっかりと後ろ足に体重を感じ、そこから前足へと体重移動を行うことでリズムを作ります。最初から前足に100%体重を乗せてしまうと、B1タイプ特有の「タメ」が作れず、力が抜けてしまいます。両足のラインはターゲットに並行に近いスタンダードスタンスが推奨されます。 - グリップ(握り方):
パワーラインは「手のひらの深い位置、親指の付け根から水平に伸びるライン」です。いわゆる「ディープグリップ(Deep Grip)」が適しており、ダーツと手のひらが密着する面積が広い方が安定します。人差し指と親指でしっかりと挟み込むように持ち、手首を固定する意識を持つと良いでしょう。 - スローイング(投げ方):
「プッシュ(押し出し)」のイメージが最も合うタイプです。テイクバックを深く取り、手首を肩に近づけるように引きます。そこから、ラインに乗せてダーツをターゲットへ押し込むようにリリースします。フォロースルーは短めになっても構いません。腕を振るというより、身体全体で運ぶ感覚です。
参考にすべきプロプレイヤー
鈴木猛大プロ / 知野真澄プロ
鈴木猛大プロの、セットアップで一度しっかりと静止し、後ろ足にタメを作ってから一気に腕を振り出すダイナミックなフォームは、B1タイプの「圧縮」と「体重移動」の特徴がよく表れています。また、知野真澄プロの精密機械のようなコントロールも、パラレルタイプ特有の無駄のない直線運動によるものです。
鈴木猛大選手は、2023年に惜しまれつつ現役を引退されました。しかし、その圧倒的な実力と美しいフォームは色褪せることがなく、今でも多くのプレイヤーにとって「最高のお手本」であり続けています。実際の投げるリズムや、特徴的な深いテイクバックを動画で確認してみましょう。
▼鈴木選手のフォームを動画でチェック
🐻 運営者ブルくまの「ここだけの話」
実は、私「ブルくま」がダーツをする上で、一番参考にしているのが鈴木猛大選手です。
以前、実際に鈴木選手が投げている姿を拝見したことがあるのですが、その集中力とフォームの美しさに圧倒されました。
その際、思い切って「練習方法」について直接質問をさせていただいたことがあります。その時に頂いたアドバイスは、今の私のダーツスタイルの土台となっており、練習に迷ったときはいつも鈴木選手の言葉を思い出しています。すでに引退はされていますが、おすすめできるプレイヤーです。
B2タイプのリズムの取り方と身体の使い方

【タイプ定義】かかと重心 × 外側重心 × クロスタイプ
B2タイプは、身体の「首の付け根」「股関節の外側」「土踏まず(かかと側)」が軸となります。クロス(対角線)の動きと圧縮(沈み込み)を組み合わせる、4タイプの中で最もダイナミックでパワーを生み出しやすいタイプです。
フォーム構築のポイント
- スタンス(足の構え):
後ろ足の外側(かかと付近)に強い軸を感じます。しっかりと後ろに乗って「タメ」を作ることが重要です。クロスタイプなので、身体をひねる動作が得意です。クローズドスタンスで身体を深くひねるか、スタンダードスタンスで上半身を回旋させるフォームがマッチします。 - グリップ(握り方):
パワーラインは「手のひらの小指側(月丘)から斜めに上がるライン」です。深く握り込み、薬指をしっかりとバレルやチップにかけることで安定します。人差し指だけでなく、中指や薬指も含めた手のひら全体で包み込むようなグリップも有効です。 - スローイング(投げ方):
「プッシュ」+「ツイスト」の複合動作です。空手チョップのように、手首を縦に使いながら押し出します。インパクトの瞬間に力を爆発させる感覚です。テイクバックでは、身体のねじれを感じながら引き、リリースの瞬間にそのねじれを一気に開放します。フィニッシュでは、手の甲が天井と垂直(横を向く)になる「チョップ」の形になることが多いです。
参考にすべきプロプレイヤー
榎股慎吾プロ
B2タイプのプレイヤーは、身体全体を使ったパワフルなスローが特徴です。榎股プロのように、身体をひねりながらボールを押し込むような独特のリズムは、B2タイプの方にとって大きなヒントになるでしょう。
女性や初心者にもおすすめのタイプ別練習メニュー

自分のタイプが分かったところで、それを身体に染み込ませるための練習方法を紹介します。特に初心者の方や、筋力に自信のない女性の方は、無理にプロの真似をするのではなく、自分のタイプの「心地よい動き」を探すことから始めてください。
| タイプ | おすすめの練習意識とドリル |
|---|---|
| Aタイプ(つま先) | 「伸び上がり」ドリル 高い棚にある物を取る時、無意識に背伸びをしますよね?あの一瞬の「伸び上がり」をスローイングに取り入れます。 1. 構えた時、少し膝を柔らかく使います。 |
| Bタイプ(かかと) | 「イス座り」ドリル Bタイプは重心が浮くと不安定になります。どっしりと構える感覚を養いましょう。 1. 椅子に浅く腰掛けた状態でダーツを投げます(上半身だけで投げる練習)。 |
また、練習の際は「狙う」ことよりも「フォームの再現性」を重視してください。ダーツボードのブル(中心)を狙うのではなく、広いエリアに向かって、気持ちよく腕が振れるかを確認するのが上達のコツです。
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自分に合ったバレルやセッティングの選び方

4スタンス理論は、ダーツのバレル(金属部分)やフライト・シャフトのセッティング選びにも明確な指針を与えてくれます。道具選びに迷ったら、まずは自分のタイプに合った傾向のものを試してみるのが近道です。
Aタイプ(指先・操作性重視)のセッティング傾向
Aタイプは指先で繊細にコントロールし、放物線を描いて飛ばすのが得意です。
- バレル:「前重心(フロント)」~「センター重心」。指先で持った時にバランスが良く、スイングの遠心力を感じやすいものが好まれます。カット(刻み)は、指のかかりが良い細かめのものが合うことが多いです。
- シャフト&フライト:「長めのシャフト」と「大きめのフライト(シェイプやスタンダード)」。浮力を得やすく、綺麗な放物線を描いて安定させるセッティングが向いています。
Bタイプ(手のひら・安定性重視)のセッティング傾向
Bタイプは手のひらでしっかりと持ち、直線的に押し込んで飛ばすのが得意です。
- バレル:「センター重心」~「後ろ重心(リア)」。手元に重さを感じやすく、押し出す力をダイレクトに伝えられる「トルピード型」などが合います。カットは、深く握っても滑らない太めの刻みや、窪みがあるものが好まれます。
- シャフト&フライト:「短めのシャフト」と「小さめのフライト(カイトやティアドロップ)」。空気抵抗を減らし、鋭く直線的にターゲットに突き刺すセッティングを好む傾向があります。
ただし、これらはあくまで「傾向」です。Aタイプでも短いセッティングを好むプロはいます。まずはショップで試投する際、「自分はAタイプなので、前重心のバレルを試したいです」と店員さんに伝えてみると、スムーズに提案してもらえるはずです。
東京や大阪で本格的な4スタンス診断が受けられる場所

ここまでセルフチェックの方法をお伝えしましたが、「本当に合っているか不安」「もっと詳しく個別の指導を受けたい」という方は、プロのトレーナーによる診断を受けることを強くおすすめします。自己流の解釈で間違ったタイプを信じ込んでしまうと、修正に時間がかかるからです。
4スタンス理論(正式にはレッシュ理論)の公認トレーナーがいる施設は、東京や大阪を中心に全国に点在しています。
診断が受けられる場所の探し方
- レッシュ・プロジェクト公認施設を探す:4スタンス理論の本家であるレッシュ・プロジェクトの公式サイトなどから、公認トレーナー(マスター級トレーナーなど)が在籍する整体院やスポーツジムを探せます。
- ダーツショップのイベント:ダーツスタジアムや大型のダーツショップでは、定期的に4スタンス理論に詳しいプロ選手やトレーナーを招いての講習会イベントを行っていることがあります。SNSなどで情報をチェックしましょう。
- 口コミを活用する:「地域名 + ダーツ + 4スタンス診断」で検索すると、実際に受講したダーツプレイヤーのブログやSNSが見つかるはずです。
特にダーツに特化したアドバイスが欲しい場合は、一般的な整体院よりも、ダーツのインストラクター資格も持っているトレーナーに見てもらうのがベストです。
フォームに迷った時の対処法と理論活用の注意点

4スタンス理論は魔法の杖のように思えるかもしれませんが、使い方を間違えると「理論の奴隷」になってしまい、かえって調子を落とすことがあります。最後に、この理論とどう付き合っていくべきか、重要な心構えをお伝えします。
「型」にはめ込みすぎないこと!
最も避けるべきなのは、「私はA1タイプだから、絶対に肘を内側に入れなければならない」といった強迫観念を持つことです。理論はあくまで「ガイドライン(指針)」であり、絶対的なルールではありません。
人間の身体は千差万別です。A1タイプであっても、筋肉の付き方や柔軟性によっては、Bタイプに近い動きの方がしっくりくる部分があるかもしれません。最終的な正解は、教科書の中ではなく、あなたの「投げやすさ」と「結果」の中にあります。
また、イップスに悩んでいる方へのアドバイスとして、「過去の指導を疑ってみる」ことが挙げられます。もしあなたがAタイプなのに、先輩や上級者から「肘を絶対に動かすな(Bタイプ的な指導)」と教わり、それを忠実に守ろうとして苦しんでいるなら、一度その教えを捨ててみてください。
「肘は動いてもいい」「身体はもっと自由に使っていい」と自分に許可を出すだけで、驚くほど腕が振れるようになるケースを私は何度も見てきました。
診断結果を活かしてレーティングを上げるための考え方

4スタンス診断の結果を、実際のレーティング向上(実力アップ)に繋げるためには、長期的な視点が必要です。
- 調子が悪い時の「帰る場所」にする:
ダーツを続けていれば、必ず調子の悪い日はやってきます。そんな時、「今日はなんかおかしいな」で終わらせず、「自分はA2タイプだから、軸がブレていないか確認しよう」「薬指のグリップが甘くなっていないかチェックしよう」と、修正するための具体的なチェックポイントを持てるのが理論の強みです。 - 情報リテラシーを高めるフィルターにする:
YouTubeやSNSには、プロ選手による技術解説動画が溢れています。しかし、それらがすべてあなたに当てはまるとは限りません。「この選手はBタイプだから、Aタイプの私には参考にならないかも」「この選手は同じタイプだから、徹底的に真似してみよう」という風に、情報を取捨選択するフィルターとして理論を使ってください。これにより、無駄な試行錯誤を減らし、最短ルートで上達できます。
「センスがない」と嘆く前に、まずは自分の身体を知ること。それが上達への第一歩です。この記事が、あなたのダーツライフをより楽しく、より高いレベルへと導くきっかけになれば嬉しいです。
正確な情報は公式サイト(一般社団法人レッシュ・プロジェクト)をご確認ください。また、身体の不調を感じた場合は無理をせず、専門家にご相談ください。
よくある質問:ダーツ4スタンス診断の疑問を解決
