ダーツを始めたばかりの時、「ダーツの真ん中の名前って何だろう?」と疑問に思ったことはありませんか。この中心部分の真ん中の名称はブルと呼ばれ、さらにブルの真ん中にあるダブルブルや、その正式な名前であるブルズアイといったダーツ用語も存在します。
また、ブルの由来や真ん中に入ると何点になるのか、真ん中に3回入れるとどうなるかといったルール、さらには各部位の名称や正しい構え方まで、知りたいことはたくさんあるはずです。この記事では、そんなあなたの疑問に全てお答えします。
記事のポイント
- ダーツの中心「ブル」の名称や由来が分かる
- ブルの種類ごとの点数やルールの違いを理解できる
- ブルに関する専門用語や戦略的な価値が学べる
- ブルを狙うための基本的な構え方のコツが掴める
ダーツの真ん中の名前とは?基本を分かりやすく解説
- まずは結論!ダーツの真ん中の基本名称は「ブル」
- ブルは2種類!インナーブルとアウターブルの違い
- ブルの正式名称は「BULL'S EYE(ブルズアイ)」
- なぜ牛が的?面白い「ダーツ ブル 由来」の歴史
- ブル以外の覚えておきたい「ダーツ部位の名称」
まずは結論!ダーツの真ん中の基本名称は「ブル」
ダーツボードの中心部分、つまり真ん中の円を指す最も一般的な名称は「ブル(BULL)」です。ダーツをプレイする人々の間では、この呼び方が広く浸透しています。「ブルに入った!」や「ナイスブル!」といった掛け声は、ダーツバーやトーナメント会場で日常的に耳にする言葉です。
この「ブル」という名称は、後述する正式名称である「ブルズアイ」の略称として定着しました。そのため、初心者の方がまず覚えるべきダーツの真ん中の名前は、この「ブル」であると認識しておけば間違いありません。
ゲームのルールや戦略を語る上でも基本となる言葉なので、しっかりと覚えておきましょう。
ブルは2種類!インナーブルとアウターブルの違い
「ブル」と一言で言っても、実は2つのエリアに分かれていることをご存知でしょうか。よく見ると、中心の小さな円とその外側を囲む円の二重構造になっています。これらはそれぞれ異なる名称で呼ばれ、ルールによっては点数も変わるため、正確に理解しておくことが重要です。
中心の小さな円は「インナーブル(Inner Bull)」、その外側にある少し広い円は「アウターブル(Outer Bull)」と呼ばれます。それぞれの特徴を以下の表にまとめました。
エリア | 別名 | 特徴 |
インナーブル | ダブルブル、ブルズアイ | ブルの中心にある、最も面積の狭い円。 |
アウターブル | シングルブル | インナーブルを囲む、外側の円。 |
このように、ブルは2つの異なるエリアで構成されています。特にハードダーツではこの区別が点数に直結するため、非常に大切な知識となります。
ブルの正式名称は「BULL'S EYE(ブルズアイ)」
前述の通り、私たちが普段「ブル」と呼んでいるエリアの正式名称は、「BULL'S EYE(ブルズアイ)」です。これは直訳すると「雄牛の目」という意味になります。
この「ブルズアイ」という言葉は、ダーツに限らず、射撃やアーチェリーといった他の標的競技においても「的の中心」や「ど真ん中」を指す言葉として世界共通で使われています。また、的に命中すること自体を指す場合もあります。
ダーツ用語としては、特に中心の黒い部分であるインナーブルを指して「ブルズアイ」と呼ぶこともありますが、一般的にはブル全体の正式名称として覚えておくと良いでしょう。
なぜ牛が的?面白い「ダーツ ブル 由来」の歴史
「なぜダーツの真ん中が『雄牛の目』と呼ばれるようになったのか?」その由来には諸説ありますが、非常に興味深い歴史が隠されています。
最も有力とされている説は、ダーツの起源に関係しています。昔、ダーツはワインなどの樽の底を的にして遊ばれていたと言われています。その際、的の中心にあったのが、樽の栓である「コルク(Cork)」でした。
このコルクを狙っていた名残から、今でもダーツの先攻・後攻を決めるためにブルの中心を狙うことを「コーク」と呼ぶことがあります。
豆知識:コークの語源
先攻を決める「コーク」は、実は「コルク」が訛った言葉だとされています。樽の栓(コルク)を狙っていた遊びが、ダーツのルーツの一つと考えると面白いですね。ちなみに、このセンター勝負には「ミドル・フォー・ディドル」という別の呼び方もあります。
そして、「ブルズアイ」という名称の由来ですが、これは19世紀のイギリスの射撃競技に端を発するという説があります。
当時の射撃の的が、雄牛の頭蓋骨や皮であったことから、中心を「ブルズアイ」と呼ぶようになったというものです。この呼び方がダーツにも取り入れられ、定着したと考えられています。
ブル以外の覚えておきたい「ダーツ部位の名称」
ダーツボードには、ブル以外にも点数を計算する上で重要なエリアがいくつかあります。ブルについて理解を深めると同時に、他の部位の名称も覚えておくと、よりゲームを楽しめるようになります。
最低限覚えておきたい主要なエリアは以下の通りです。
主要な得点エリア
- シングル:数字が書かれた広いエリア。表示されている数字がそのまま得点になります。
- ダブル:ボードの一番外側にある細いリング状のエリア。数字の2倍の得点です。
- トリプル:ボードの内側にある細いリング状のエリア。数字の3倍の得点となり、1投で最も高い得点(20のトリプルで60点)が狙える重要な場所です。
これらのエリアを理解することで、「なぜブル(50点)より20のトリプル(60点)を狙うのか」といった戦略的な思考ができるようになります。ダーツは、ただ真ん中を狙うだけではない、奥の深いゲームなのです。
ダーツの真ん中の名前以外の応用知識と狙うコツ
- 【ソフトダーツ】真ん中に当たると何点?
- 【ハードダーツ】点数が違う?ダブルブルについて
- 真ん中に3回入れると「ハットトリック」と呼ばれる
- クリケットでも重要!ブルの戦略的な役割
- 【初心者向け】ブルを狙う簡単な構え方のコツ
- ダーツの真ん中の名前「ブル」について総まとめ
【ソフトダーツ】真ん中に当たると何点?
日本のダーツバーなどで最も普及しているソフトダーツにおいて、ブルの点数は非常にシンプルに設定されています。ほとんどのゲームで、インナーブルとアウターブルの区別なく、どちらに当たっても50点として計算されます。
これは、初心者の方でも点数計算が分かりやすく、ゲームをスピーディーに楽しむための一般的な仕様です。例えば、0点から点数を加算していく「カウントアップ」というゲームでは、ブルを狙い続けることが効率よく高得点を出すための基本的な戦略となります。
このように、ソフトダーツではブルが最も高い得点エリアの一つとして設定されているため、多くのプレイヤーがまずブルを狙って練習を重ねます。詳しいゲームのルールやアワードについては、主要なダーツマシンメーカーの公式サイトも参考になります。
参照:ダーツライブ公式サイト
日本で高いシェアを誇る「DARTSLIVE」の公式サイトでは、各ゲームのルールや楽しみ方が紹介されています。ご興味のある方はご覧ください
注意点:セパレートブル設定
ただし、お店のダーツマシンの設定や、大会の公式ルールによっては、後述するハードダーツと同じようにブルの点数をインナーとアウターで分ける「セパレートブル」方式が採用されている場合もあります。プレイする前にルールを確認しておくと安心です。
【ハードダーツ】点数が違う?ダブルブルについて
矢の先端が金属でできたハードダーツ(スティールダーツ)では、ブルの点数のルールがソフトダーツと大きく異なり、より精密な技術が求められます。ここでは、ブルの点数が2種類に分かれる「セパレートブル」が基本ルールとして採用されています。
具体的には、アウターブルが25点、そして中心のインナーブルがその倍の50点となります。このため、インナーブルはアウターブル(シングルブル)の「ダブル」と位置づけられ、「ダブルブル」とも呼ばれるのです。
ハードダーツのブルの点数(セパレートブル)
- アウターブル(シングルブル):25点
- インナーブル(ダブルブル):50点
このルールは、01(ゼロワン)ゲームのフィニッシュで「ダブルアウト」が採用される場合に特に重要となります。ダブルブルは「ダブルの25」として扱われ、残り50点の場面でフィニッシュできる有効なターゲットになります。
より詳細な公式競技ルールについては、日本のダーツ協会が定める規定で確認することができます。
参照:日本の公式ダーツルール
日本国内の公式なダーツ競技ルールは、一般社団法人 日本ダーツ協会(JDA)によって定められています。権威ある情報として、ぜひ一度ご確認ください
このように、ハードダーツではブルの狙い分けが戦略の幅を広げ、ゲームの奥深さを生み出しています。ソフトダーツとのルールの違いを理解することも、ダーツの面白さの一つと言えるでしょう。
真ん中に3回入れると「ハットトリック」と呼ばれる
ダーツの魅力の一つに、特定の条件を達成した時に表示される「アワード」という演出があります。その中でも特に有名で、多くのプレイヤーが目標とするのが「ハットトリック」です。
ハットトリックは、1ラウンド(3投)のうち、3本全てがブルに入ることで達成となります。ソフトダーツマシンでは、派手な映像とサウンドでプレイヤーの偉業を称えてくれます。
ちなみに、さらに難易度が高いアワードとして、3本全てが最も中心のインナーブルに入る「スリーインザブラック」も存在します。これは、ダーツプレイヤーにとって最高の栄誉の一つと言えるでしょう。
クリケットでも重要!ブルの戦略的な役割
01(ゼロワン)ゲームと並んで人気のある「クリケット」という陣取りゲームにおいても、ブルは非常に重要な役割を担っています。
クリケットでは、15から20までの数字とブルがターゲットナンバーとなります。自分の陣地を確保しつつ、相手より多くの点数を取るのが目的です。このゲームでのブルは、1投で2マーク(ダブルブル)または1マーク(シングルブル)を獲得できる強力なエリアです。
相手が他のナンバーを閉じてきた際に、ブルで一気に点数を加算する「プッシュ」という戦略や、逆にブルを先に3マーク入れて相手にプレッシャーをかけるなど、ブルをどう攻略するかが勝敗を分ける鍵となります。
【初心者向け】ブルを狙う簡単な構え方のコツ
ブルの名前やルールを理解したら、次は実際にブルを狙って投げたくなります。しかし、多くの初心者は無理なフォームで体を痛めたり、安定しなかったりするものです。ここでは、初心者向けの簡単な構え方のコツを紹介します。
まずは体をボードの正面に向ける
ダーツというと、体を真横に向けて構えるイメージが強いかもしれません。しかし、初めから横を向くと、首や肩に不必要な力が入りやすくなります。まずはダーツボードに対して体を正面に向けて立ち、リラックスすることから始めましょう。
顔を的に向け、体が自然についていく形を見つける
正面を向いた状態から、顔だけを的に向けます。そして、首が辛くない自然な位置まで、肩や腰を回して体の向きを調整します。人間の体は、頭(顔)が向いた方向に自然と体がついていくようにできています。この方法で、自分にとって最も負担が少なく、安定するスタンスを見つけるのが上達への近道です。
ポイント
上手な人の真似をするのも大切ですが、骨格や身長は人それぞれです。最初は格好悪くても良いので、「自分が一番楽に、狙った場所に腕を伸ばせる構え方」を探す意識で練習してみてください。
腕だけで投げるのではなく、膝の屈伸や体の重心移動を少し使うと、ダーツが楽に飛ぶ感覚が掴めるはずですよ。
ダーツの真ん中の名前「ブル」について総まとめ
- ダーツの真ん中の基本名称はブル
- ブルは中心のインナーブルと外側のアウターブルに分かれる
- ブルの正式名称はブルズアイで雄牛の目を意味する
- ブルの由来は樽の栓であるコルクを狙った説などが有力
- ブル以外の部位にはシングル、ダブル、トリプルがある
- 1投の最高点は20のトリプルで60点
- ソフトダーツではブルは基本的に50点として扱われる
- ハードダーツではアウターブル25点、インナーブル50点となる
- インナーブルはダブルブルとも呼ばれる
- 点数を分けるルールはセパレートブルという
- 1ラウンドでブルに3本入れるとハットトリックが達成される
- クリケットではブルは重要な戦略的ターゲットとなる
- 構え方のコツはまず体を正面に向けること
- 自分にとって最も自然で楽なフォームを見つけることが大切
- ブルを理解することがダーツ上達の第一歩となる